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とんねるず石橋の特番がBPO審議入り “低俗な笑い”と“高度な笑い”

 9日放送のTBSバラエティ番組「オール芸人お笑い謝肉祭’16秋」が、放送倫理・番組向上機構(BPO)の審議対象に入った。

 BPOには、番組内コーナーの「大声厳禁 サイレント風呂」と「心臓破りのぬるぬる坂クイズ」に対して、「内容が下品」「低俗な発想」などとの苦情が多数寄せられたようで、BPOの青少年委員会では「委員会としてこれまで何回も指摘していることが理解されていない。どのような経緯で放送に至ったのかなど確認したい」などの意見が出たという。

 同番組のメインを務めたのは、とんねるずの石橋貴明。番組放送前、「日刊スポーツ」のインタビューで、「バカバカしい、くだらない笑いを」と番組の特徴を語り、またドリフターズの笑いを引き合いにしつつ、「閉塞感が全てにおいてテレビをつまんなくしちゃっている気がします」とコメントしていた。

 「食べ物を粗末にしたり、お色気シーン、裸のシーンなどドリフの笑いは、当時“高度な笑い”として評価されていた。ただ、お笑いに限らずどんなモノでもそうですが、当時高度だったモノが今でも高度なモノということはなく、評価が変化していくのは当然。過去のお笑いを知っている年代の芸人は、当時の高度な笑いは、今も“高度”だと考えているため、そこに視聴者とのズレが生じている。視聴者の“低俗な笑い”という指摘は、単に『裸だから』ということではなく、“現在の高度な笑い”をやって欲しいという意見ではないでしょうか。芸人が裸になっても“現在の高度な笑い”はあるはずですから。要するに見せ方や企画の問題。過去の笑いを、焼き回ししたような企画は、視聴者には受け入れられないのでしょう」(お笑い担当記者)

 石橋が主張しているように、かつてほどテレビ番組は過激でなくなり、刺激も激減。良質なコンテンツが減る中で、当然視聴率も減少している。悪循環に陥っているが、お笑い芸人たちも規制がある中で、奮闘しているのは事実。非常に悩ましい問題だ。

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