乃木坂46では、“失敗できない”という理由から34人(3期生除く)も在籍しているにも関わらず16〜21人の選抜メンバーは偏りがちであった。このマンネリ感を3期生のセンター抜擢によって打破しようという試みが見え、早くも話題になっている。
3期生は加入から10ヶ月近く単独グループのように活動してきたため、アイドルとしての下地もでき、存在も周知されているため、ただの話題性だけではない。新人センターを2人にすることで批判による精神的負担を分散させることもできている。
大園、与田を囲む1列目が白石麻衣、西野七瀬、齋藤飛鳥、堀未央奈と、かつてセンターを務めたメンバーで固められているのも、革新的なセンターを盤石の体制で支えている。様々な角度から計算された構成でショックを和らげながら、グループの新陳代謝を高め、活動を盛り上げいこうとする采配に対する評価は高い。
その一方で、メンバー構成よりも乃木坂46の楽曲に対してファンの間で物議を醸している。2列目の12番として秋元真夏が名前を呼ばれた場面でこんな一幕があった。
秋元が「外の世界に出たらまだまだ未熟なところがあるので、そういうところで基礎から固めていかないと、今後、大きいグループにできないかなと思います」と意気込みをコメント。
この発言に対してバナナマン・設楽統は「乃木坂知らない人も口ずさむようなヒット曲を生み出したいよね」と返した。
乃木坂46は現在、雑誌にCMにメディアを席巻しているが、ファンの間でも誰もが知っているようなヒット曲がないことはよく指摘される。
「『君の名は希望』を代表曲にしたのが間違いだった。あれを紅白で歌って一般に乃木坂は駄目だなと思われたのが大きい。」
「ピークにヒット曲を作れなかったんだからもう無理でしょ。ソニーも秋元も乃木坂の曲なんて握手券のオマケくらいにしか思ってないよ」
「みんなが思ってることをサラッと言う設楽さん格好いい」
「口パクで専業歌手でもないのにヒット曲が欲しいとか図々しいな」
「妹分の欅ですらヒット曲が有るのに乃木さん駄目だなぁ」
このような意見がネット上でも見られている。
アイドルの握手会商法を広めたAKB48ですら、『ヘビーローテーション』、『恋するフォーチュンクッキー』、『365日の紙飛行機』のように、老若男女に知られている曲がある。
「生駒里奈がセンターを務めた1stシングル『ぐるぐるカーテン』から5thシングル『君の名は希望』までは、大ヒットには至らなかったものの楽曲は良かったと語るファンも多いです。しかし、生駒はアイドル好きに一定のインパクトを与えましたが、グループは軌道に乗れませんでした」(アイドルに詳しい芸能ライターS氏)
ソニーが運営するため楽曲の評価が高い反面、代表曲がないことにファンもヤキモキしている。
「秋元康を中心としたプロジェクトではセンターになったメンバーのイメージに合わせて楽曲を制作します。今回のセンターの一人である大園は加入が決まった時点で暫定センターを与えられるなど、いかにも秋元康が好きそうな人材です。秋元康にインスピレーションを与えていると期待しています」(前出・同)
女性アイドルは旬の期間が短いと言われているが、メンバーを入れ替えることで全盛期を延長。3期生の加入で再生を図る乃木坂46にとって18枚目のシングルは正念場になりそうだ。