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サンドウィッチマン、ブレーク真っ最中に事務所移籍しても大成功した“いくつかの理由”

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サンドウィッチマン・伊達みきお、富澤たけし

 芸能人と所属事務所。本来パートナーであるべき両者が、対立してしまうほど悲しいことはないが、多いのも現状である。

 吉本興業やジャニーズ事務所など、令和に入ってから「芸能事務所」の話題が目まぐるしい。独立したり個人事務所を立ち上げて、成功する人や干される人など様々な中、所属していた事務所から円満退社をして、実質独立に成功しているのがサンドウィッチマンだ。

 伊達みきお、富澤たけしの2人はコンビを結成後、まずは「ホリプロ」に所属した。しかし、自身のお笑いについてマネージャーにダメ出しをされ、自由な芸風を求めて、芸人・ホロッコが経営する「フラットファイヴ」へ移籍。そこに所属中、「エンタの神様」(日本テレビ系)への出演がきっかけで人気が出始め、2007年に見事、M-1王者となった。

 M-1優勝を果たしてから、フラットファイヴは、サンドウィッチマンのマネジメントで大忙しとなったが、経営者のホロッコも芸人であるため、サンドウィッチマンに触発されて芸人活動の再開を決意。芸人のマネジメントも退いたため、サンドウィッチマンは当時の自分たちのマネージャーを引き連れ、仲の良かった敏腕経営者・中村歩氏に「新しい事務所の社長になってください」と頼み込んだ。そして、2010年に共同で新事務所「グレープカンパニー」を立ち上げることとなり、残されたフラットファイヴの芸人たちも、多くがそのまま移籍。円満退社はもちろん、行き場のなくなった他の芸人からも感謝されたことだろう。

 この中村氏は18歳でイベント会社を立ち上げ、芸能業界内で優秀なマネージャーとして顔が広く、グレープカンパニーを含め4つの会社を経営中。社長になった今でも、週7で飲み会に参加するほど、誘われたらどこにでも顔を出し、「敵を作らない」がモットーという。また、「面白くない芸人は採用しない」というほど厳しい面も持ち合わせており、バーターなどは出さない方針のため、芸人たちも必死に芸を磨くとのこと。グレープカンパニーはカミナリや永野などの芸人の他、2019年に高橋英樹・真麻親子も電撃移籍してきて、芸人以外のジャンルも拡大させつつある。

 サンドウィッチマンの2人は、既にM-1優勝や「キングオブコント」準優勝(2009年)など実力は十分、円満退社をした後も、宮城県の「みやぎ夢大使」(現・「みやぎ絆大使」)など10以上の役職につき、ローカル番組のレギュラーや地方営業のオファーを絶やさなかった。

 加えて、一躍称賛を浴びたのが2011年に起きた東日本大震災への対応だ。被害の大きかった宮城県気仙沼市で、ちょうど地震を経験したこともあり、2人はすぐに「東北魂義援金」を立ち上げた。テレビが報道一色の中、ラジオでショートコントを披露し、被災地に笑いを届けつつも、全国に募金を呼び掛け、集まった義援金は現在で4億円をも超える。今もなお、東北バスツアーなど、支援活動を多く続け、お笑い以外の活動を継続しながら、中村氏の方針のもと面白いネタを生み出し続ける努力を欠かすことはない。事務所の看板であるサンドウィッチマンの好感度が上がる一方であり、バーターを出さなくていいなど制作側にも優しいことで、グレープカンパニーの名も業界内に知れ渡っていった。

 そうした理由もあり、2018年の「好きな芸人」ランキング(日経エンタテインメント!)では、調査開始以来首位を譲らなかった明石家さんまを抜いて1位に輝き、投票理由も「ネタが面白いから」が9割を占めた。キャラクターやコント内容も過激なものに走ることはなく、安心してお茶の間で楽しめる笑いを届けているのだ。

 自らが事務所を立ち上げ、ギャラ配分はタレント6:事務所4と本人たちがテレビで公表したほど明朗、社長は自分たちが抜擢した昔から仲の良い人物で、他の所属芸人のほとんどが彼らに恩を持つ。世間からの好感度も上々。自身が働きやすい環境を作り出してきたわけだ。

 笑いの追求と社会貢献、両方に対しての努力と継続を欠かさず、道は自分たちで切り開く。サンドウィッチマンが事務所から独立しても成功している理由はそこにあるようだ。

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