亀田家がほのぼの家族に大変身する?
JBCの倫理委員会から裁定を下された金平会長は「JBCは絶対的な機関。一旦、下った処分に関してはいかなるものでも甘んじて受ける。私および協栄ジムの方針です」と処分に対して不服がないことを明言した。
終始、神妙な面持ちで質疑に応じた金平会長は「亀田史郎、大毅、興毅の指導、監督の徹底をしてほしいと念を押されました」とJBCからの要望も真摯に受け止める姿勢を見せ「亀田流のパフォーマンスを容認してきた私の責任もある。もし反則につながる伏線があったとすれば管理、監督しなければいけない」と亀田スタイルの象徴ともいえるパフォーマンスの全面禁止を約束した。
亀田家の協栄ジムからの解雇の可能性については「コメントを差し控えさせて頂きます」としたものの、「ただ、(この事態は)重く受け止めています」と亀田家の解雇まであることを言外に匂わせた。
解雇を示唆され、亀田スタイルの封印まで余儀なくされたファミリーに残された選択肢の一つに国外逃亡がある。米国やメキシコへの海外移籍の可能性についてボクシング関係者は「可能性はゼロじゃない。ライセンス停止はあくまでもローカルコミッションの裁定。外国では適用されない」としたものの、「他国でやるにしてもJBCに対してライセンス停止に至った経緯などの身分照会はあるはず。そうなれば他国でもライセンスは下りない可能性が高い」と否定的な見解を示した。
ライセンス以上に亀田家の海外移籍するにあたり障害がある。「外国でやるにしても、亀田家は自分たちだけでは何もできない。仲介してくれる協力者がいないと。ただ、そういう協力者が現れる状況ではない」という。
となると、残された道はただ一つ。日本での更生の道しか残されていない。“国民的ベビーフェイス”への転向だ。
意外にもその素地はあるようだ。別のボクシング関係者は「特に興毅などは試合後には、レフェリーや関係者にちゃんと挨拶をして帰る礼儀正しい青年。ランダエタ戦の後は、さらに大人になったと評判だった」と亀田兄弟の素顔を明かす。亀田流の挑発などについても「パフォーマンスはいきすぎた部分もあったが、テレビ用の過剰な演出も多分に含まれていた」と悪童ぶりは造られた虚像の姿であるというのだ。
もはや国民の大半を敵に回してしまった亀田家は、創られた虚像を捨て、誰からも愛されるベビーフェイスに転向するほか復活への道は残されていない。