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これが食べられれば、もうオ・ト・ナ。旬を過ぎても日本酒のつまみに最高な海の幸「ホヤ」

 「海のパイナップル」とも呼ばれる奇妙な形の殻を割って取り出されるオレンジ色の身。中の内臓などを洗い、新鮮であれば刺身としても供される海の幸・ホヤ。独特な磯の香りと食感さえ受け入れられれば、クセになる海産物だ。あの磯臭い美味しさは日本酒によく合う。産地である三陸の海の男たちが、こいつをアテに今夜も酒をあおる、ホヤはそんな絵になる大人のツマミでもある。

 自然に育てられたホヤは海のプランクトンを食べ、滋養強壮、美容にとても良いとされるグリコーゲンやタウリン、鉄分などの成分が豊富に含まれている。実はホヤの旬は夏で、夏に漁れるホヤは冬とれるものに比べ、グリコーゲンの量が約7.6倍も多い。大きさや旨み、甘みも夏場のものが最適といわれている。この先寒くなるとそれらが後退してくる。

 夏が過ぎ秋が来た今、旬の時期に漁れたホヤが「お刺身用」に冷凍され流通している。これはとても扱い勝手が良くて、自然解凍してそのまま食べたり、焼きホヤにしてもウマい。同様に今年の夏獲れたホヤを塩辛や燻製にしたもの、干物として加工されたものが全国のデパートなどに並ぶ。どれも一口食べただけで、あの独特の磯の香が口の中いっぱいに広がり、はじめて食べるには調度いいシロモノばかり。磯臭いオレンジ色のあいつを美味しいと思えたら、あなたはもうオトナ。オトナになりたい食わず嫌いの人は、ぜひ挑戦してみてはいかが。

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