三宅は、16年に『滝沢歌舞伎』に初めて出演。その記者会見の席上で、「ケン(三宅)&タッキー(滝沢)というおいしい関係になれたら」と発言して、ケンタッキーからのCMオファーを待つようなニュアンスを漂わせた。同年それが成就し、さらに、今年5月31日よりKEN☆Tackeyとして新CMがオンエアされている。V6では今年、長野博に続いて岡田准一もパパになる予定で、おめでた続き。グループの気運が高まっているだけに、三宅も音楽面で波に乗りたいところだ。
このように、ジャニーズでは世代やグループの垣根を超えた貴重デュオは、稀に生まれる。最大のヒットメーカーは、KAT-TUN・亀梨和也&山下智久による修二と彰だろう。
「日本テレビ系で05年に放映されたドラマ『野ブタ。をプロデュース』で、亀梨くんが桐谷修二、山下くんが草野彰を演じたことで、この名義が生まれました。ドラマの主題歌となった『青春アミーゴ』は、デビューCDとしては異例の162・6万枚を売り上げ。いきなりミリオンヒットとなり、年間シングルCD売り上げランキングで堂々トップ。ジャニーズタレント同士が組んでリリースした楽曲でも、首位を堅守しています」(音楽雑誌の編集者)。
このとき、亀梨はKAT-TUNを結成してはいたが、正式デビューはまだだった。山下は、NEWSとしてグループ活動の真っ最中。今と状況がまったく違った。2人はこの12年後(17年)、亀と山Pの名義で『背中越しのチャンス』をリリース。亀梨の主演連ドラ『ボク、運命の人です。』(日テレ系)の主題歌で、同作には山下も出演。“野ブタ”以来の再共演も、大きな話題になった。
この2人の陰にひっそり隠れてしまったが、修二と彰がデビューした05年には、TOKIO・国分太一とKinKi Kids・堂本剛が、トラジ・ハイジという名義で楽曲をリリースしている。これは、映画『ファンタスティポ』の主題歌。作中で、国分が鯉之堀トラジ、剛がハイジを演じたことで、デュオが誕生。作品と同タイトルの楽曲を、たった一度だけ完成させている。修二と彰と同じく、ものまねをしやすい軽妙な踊りが特徴的だった。
今回のKEN☆Tackeyは、ミュージカル、CM、CDリリースとPR面では類を見ないほど完ぺき。この夏、“おいしい関係”はさらに明るい話題を振りまきそうだ。