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新日本プロレス 後藤洋央紀との事実上の次期挑戦者決定戦を制した中西学に至宝奪還に向け、バックアップシフト

 新日本プロレス事実上の次期IWGPヘビー級タイトル挑戦者決定戦が15日、東京・後楽園ホールで行われ、“野人”中西学が“荒武者”後藤洋央紀を撃破した。文句なしの圧勝劇で挑戦権を手繰り寄せ、野人はいよいよ7・21開催見込みの次期タイトルマッチに向け、王座奪還シフトに突入する。

 野人は一枚も二枚も上手だった。
 この日の後藤との事実上の次期挑戦者決定戦があるにもかかわらず、10日には全日本プロレス乱入劇を起こし、わざわざ現チャンピオン武藤敬司に「ムトー、オレが絶対に叩き潰したる」と挑戦表明した。あれから5日経っても、野人は直談判の勢いそのままだった。
 珍しくゴング前から突
っかかっていった。ガウン姿の後藤を奇襲。いきなり場外乱闘に持ち込んでブレンバスターでブン投げる。
 戦前には後藤から全日プロ乱入劇について「あの行動は何なんだ」「IWGPをなめんな」などと忠告されていただだけに、そのぶん余計に力がこもった。
 力任せの荒々しいファイトで真っ向勝負を仕掛けたかと思えば、チャンピオン武藤を彷彿させるドラゴンスクリューを繰り出すなど、予想外のしたたかな試合運びで後藤を寄せ付けない。フィニッシュは一本足ハンマーからの大☆中西ジャーマンで後藤の息の根を止めた。
 荒武者に伝家の宝刀、昇天・改を出す間も与えない完封勝利だった。セコンドの永田裕志も「あんなジャーマン見たことない。叩きつけられた後に後藤がバウンドしていた。すごい」と脱帽しきり。次期挑戦権を自らの手で手繰り寄せ、試合後は「ムトー、首洗って待っとれや」と詰めかけた超満員札止めのファン2010人の前でマイクアピールした。
 事実上の挑戦者決定戦で文句なしの圧勝劇。「次は武藤敬司。あの輝くベルトを絶対に取り返してみせる」と王座奪還を誓約。某IWGP実行委員も「早くベルトを取り戻してもらいたい」とGOサインを出す。「ベルトを取り戻すためにこれから中西さんの全面バックアップ態勢を調整していく」と王座奪還シフトに入ることを明らかにした。
 ついに後藤との挑戦権レースに決着をつけた中西。セルリアンブルーのマットの命運と至宝奪還という重責は野人の手に託された。

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