被告は2016年7月から18年5月にかけ、担任を務めていたクラスの8歳から13歳の男児ら11人に対し、下半身を触るなどのわいせつ行為に及んだ上、その様子を撮影し記録媒体に保存していた。その犯罪は学校だけではなく、被告の自宅、また卒業旅行と称し連れ出した先などでしており、件数は実に約50件で、悪質かつ常習的な性格が見て取れる。
なお、被告は犯罪が発覚した2018年9月に小学校を懲戒免職に。警察の取り調べに対し、容疑を認めているものの、裁判の中で、行動の動機については「児童から体の悩みを相談されたことがきっかけであり、「性的欲求はない」と主張していた。
25日の裁判で、大阪地裁は被告の主張について、目隠しをさせたこと、動画撮影をしていたことから、「性的欲求はあった」と判断。その上で、被告に対し、懲役10年の判決を言い渡した。
性犯罪の被害者に性別は関係なく、強制的な痴漢行為、そして、それを撮影されることは、著しく不快である。まして、信用していた教師からそのような行為を受けたとなれば、精神的なショックは大きなものがあるだろう。
「懲役10年」という判決に、「短すぎる。個室で相談を受ける環境や立場を利用しているし、子供相手で卑怯。20年でもいい」「去勢にしてほしい」「アメリカなら終身刑になっているのでは」など、「軽い」と憤る声が噴出する。
また、この教諭の男児への性犯罪について、「女子より表に出にくい」「更に気持ち悪い」との声も。そして、「採用担当者はこの異常な男を見抜けなかったのか」「なぜ2年程度も犯罪が表に出なかったのか」との指摘や、「わいせつをするために教師になっているやつがいる。それを見抜く適性検査などを定期的に行うべきだ」との声も出た。
教師の性犯罪は盗撮、痴漢などかなり多く発生しており、中には「教師は全て性犯罪者だと思う」という意見もあるほど。もちろんそんなことはなく、真面目に働いている人がほとんどだと思われるが、そう見られても致し方ない現状があるのは事実と言わざるを得ない。
事態が発生してから謝罪するのではなく、内部告発や防犯カメラの設置など、犯罪防止の事前対策が求められる。