『仕事はできるのに、机がぐちゃぐちゃで困ってるきみへ』(アスコム)著者の美崎栄一郎さんは、こう語ります。
「ひとりが1日10分探し物をしていたとします。年間の出勤日数を240日とすると2400分=40時間。オフィスに100人働いていたとすると、4000時間が失われている事になります。たかが5分、10分と思わないで欲しいのです」
時間的な損失を被らないためにも、机は常にきれいにしていたいもの。美崎さんは「机を5つのセクターに分け、それぞれの役割と使い方を知ることで机がキレイになるだけでなく、仕事も効率良く、社内の人間関係まで円満にする事が出来る」と言います。
机を5つのセクターに分ける…とはどのように考えれば良いのでしょうか?
(1)セクター1 モニターゾーン
最初のセクターは、パソコンの位置です。とにかく物理的に大きいため、まずはパソコンの本体とモニターを置く位置を決めなければ、その他のものを配置しようがありません。美崎さんは、このパソコンと本体を「防御壁」として使うことをお薦めしています。
(2)セクター2 サイレントゾーン(モニターの左)
パソコンのモニターと本体の位置が決まったら、次にその左右に何を置くかを考えます。右効きの場合は、左側には利き腕で扱わないもの、アクティブでないもの、電話、卓上カレンダー、使用頻度の低い本などを配置します。自分のセンスをアピールするためのイメージ戦略として、観葉植物やフォトスタンドを机に置くなら、このゾーンです。
(3)セクター3 アクティブゾーン(モニターの右)
モニターの右側には、利き腕で使うもの、アクティブなものを配置します。左手で受話器を持っているシーンを想定すると分かりやすいのですが右手で電話をかける相手の名刺を探したり、要点をメモに取ったりする必要があります。必然的に、ペン立て、メモ帳、名刺入れなどを配置する事になります。今現在動いている案件の資料などもこのゾーンに置きます。
(4)セクター4 ドロワーゾーン(机右下の三段引きだし)
机の右下にある3段の引き出し。上段・中段・下段にそれぞれ適した使い方があります。上段は高さがないため、筆記用具や文房具を。下段の引きだしは、「二軍」の書類のスペースに。机の上に置いておくほどではない、一区切りついたけれどもまた使うかもしれない資料や、ペンディングになってしまった仕事に関する資料などをしまっておきます。そして中段は出来るだけ開けておき、緊急に片づけたり、隠したりしないといけないものが出来たら、一時的に隠すことのできる、「防空壕」として使います。
(5)セクター5 エンプティゾーン(机の下)
最後のセクターは机の下。ここは結構な容積がありますから有効活用したいのはやまやま…ですが、ここに書類を詰めた段ボール箱を置くなどはもってのほか。なぜなら、机の下の荷物を気にして、身体を「く」の字に曲げて仕事をしていると仕事の効率は上がらないからです。唯一、机の下に置いても良いのは「マイごみ箱」。自分専用のごみ箱を用意して1日の終わりに、まとめて捨てるようにすると、より効率は上がります。
参考になりましたか?その他「自分が頼んだ用事を上司に忘れられずにすむ…効果的なクリアファイルの使い方」や「突然上司に呼ばれた時…離席時の4点セットはここに置け!」など本書には机をキレイにするだけでなく、仕事の効率をUPさせ、社内の人間関係をも円満にする美崎流テクニックが詰まっています。みなさん、今日1日の終わりに自分の机の状況を、もう一度見直してみては如何ですか?