19日未明に複数メディアによって「決定的」と報じられ、多くのプロ野球ファンから注目を浴びているこの一件。ネット上には驚きの声が数多く寄せられており、ツイッターのトレンドにも「涌井楽天」、「金銭トレード」といった関連ワードが浮上した。
動画を撮影した12月3日時点でこの一件を知っていたという里崎氏は、2013年オフにFAで埼玉西武からロッテに移籍してきた涌井の現状について「最近成績がちょっと落ちてきていますよね。今シーズンは二軍(の期間)も多かったし、チームも若返りが進んでいるので、あんまり必要とされていないのかなというところ(思い)は本人にもあるんじゃないのかな」と苦境に陥っているのではと推察。
続けて、「(涌井は期待や信頼を寄せて)乗せてあげる方が能力をすごく発揮するタイプなんじゃないかと思う。でも、今のロッテは(涌井に対して)そういうような状況にはなっていない」と、チームとしても涌井への信頼度、必要性が下がっていることを示唆した。
そのこともあってか、楽天への移籍については「すごくいいこと」とし、「GMが石井一久さんで、(涌井は)公私ともに仲はいいと思う。他にも西武(時代の同僚)でいうと浅村栄斗、岸孝之、渡辺直人、牧田和久もいるし、すごくやりやすい環境ではあると思う」と面識のある選手が多い環境が涌井に好影響を与える可能性を指摘した。
これらの事情を踏まえてか、里崎氏は今回のトレードの背景について、自身の憶測だと前置きした上で「美馬(学)がFA(加入)したことによって、ロッテは28人を(人的補償として選ばれないように)プロテクトしなきゃいけない。(涌井は)そのリストから漏れているんじゃないか?」と予想。「タダで取られるよりは、お金をもらってトレードした方がチームにとってプラスになる」とメリットを強調していた。
里崎氏はこの他にも、移籍後の涌井に期待する成績や、「楽天は西武出身者を取りすぎだ」と一部ファンから不満が挙がっていることについても動画内で言及している。
今回の動画を受け、ネット上のファンからは「やっぱり関係者なら事前に情報入ってくるんだな」、「楽天は実績のある先発が補強できて、ロッテはお金もらって年俸も浮いてウィンウィンって感じ」、「まあ涌井自身にとってもいいトレードになるんじゃないの?」といった声が挙がっている。
中でも、特に反響が多かったのはプロテクト漏れの可能性について言及した部分で、「涌井がプロテクト外っていうのは自分も思ってた」、「人的補償で取られるよりは、トレードの方が涌井の顔が立つってロッテ側が配慮したのかも」、「ロッテが涌井を金銭で差し出す代わりに、楽天は美馬の補償を金銭にするという密約が交わされているのでは?」といった反応が多数寄せられていた。
ロッテは冒頭の報道通り、19日午後1時ごろに涌井の楽天への金銭トレードが成立したことを発表。なお、この発表と同じタイミングで、投手・酒井知史が美馬の人的補償として楽天に移籍することも発表している。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
里崎智也氏の公式ユーチューブチャンネルより
https://www.youtube.com/channel/UCFCtAX45lgHcf4s0vAgAxww