報道によると、サンズは今シーズンKBOで「139試合・.305・28本・113打点」といった成績を残し、打点王のタイトルも獲得した強打の外野手であるとのこと。既に大筋で合意に達しており、このまま順調にいけば12月中にも正式契約が結ばれる見込みであるという。
チーム得点数が538点(セ・リーグ6位)、チーム本塁打数が94本(同5位)と、得点力、長打力共にリーグ最低クラスだった今シーズンの阪神。チームに不足している2つの要素を両方兼ね備えているサンズは、一見すると補強ポイントに合致した選手のようにも思える。
しかし、今回の一件を受けてネット上の阪神ファンからは、「韓国リーグで打点王とか言われても全く信用できない」、「あんまり期待できないな、多分シーズン途中で退団だろう」、「去年失敗したのになんでまたKBO産の助っ人を獲るのか」といたブーイングが巻き起こっている。
ファンが不信感を抱く原因と思われるのは、2018年シーズンに阪神でプレーしたロサリオの存在。ロサリオは2016〜17年にKBOでプレーし、2年連続3割30本100打点をクリアするなどサンズ以上の実績を誇る強打者だったが、NPBではわずか8本塁打しか放てず1年で放出されている。
「ロサリオに限らず、近年KBOからNPBにやってきた外国人野手が思うような活躍ができないケースが続いています。例えば、2016年にロッテが獲得したナバーロは前年KBOで48本塁打を記録していましたが、NPBでは10本塁打しか打てずに1年で退団。2008年5月にKBOを追われた後、6月にヤクルトが獲得したウィルソンも全く振るわず同年オフにリリースされています。NPBはKBOに比べストライクゾーンが広く、試合で用いられる球も飛びにくいといった違いがありますが、この違いにサンズも苦しむと考えているファンは多いようです」(野球ライター)
報道の中では、今年の夏ごろからサンズに注視していたとも伝えられている阪神。このまま加入となれば、来年はサンズと共に球団も試されるシーズンとなりそうだ。
文 / 柴田雅人