「ケサランパサラン」はフワフワとした毛が特徴の白い毛玉のような物体で風に乗ってやってくるとされ、捕まえて飼育することにより幸せになると言われている。
一説によるとケサランパサランは増殖する能力を持っているとされ、広く知られている話として桐(きり)の箱におしろい(ベビーパウダー)と一緒に保管すると親のケサランパサランを元にいくつか分散すると言われている(山口敏太郎事務所には計8つほどのケサランパサランが保管されているが増殖したという話は残っておらず同一個体がいくつか見つかったものとされている)。
ケサランパサランは1970年代後半に大ブームになっており存在自体は知っている方も多いことと思う。
その正体についてはさまざまな研究がなされたが未だに正体不明とされており妖怪とも未確認生物ともされている。
日本では古くから知られており神社に奉納されていることが多く、東北地方では実際にケサランパサランを展示してある神社もあり人気を集めている。
日本ではこのように神秘的な存在として現代に至るまで知名度が高い未確認生物であるが、実は最近では目撃談が非常に多い存在でもある。
21世紀になってからインターネットが普及し、Twitterなどで「ケサランパサラン発見」という写真付きの投稿が相次いでいるのだ。
これは昭和の時代から未知の生物とされてきたケサランパサランが実は多くの人間の身近に存在していたということであり、インターネットによって未確認生物の存在が明るみになったケースのひとつと言える。
お台場でオープンしている「山口敏太郎の妖怪博物館」では山口敏太郎事務所で捕まえたケサランパサランの展示も行っており人気を集めているが、実は多くのお客さんから「似たような物体を目撃した!」という証言をいくつかいただいている。
なお、博物館スタッフが目撃者に話を聞いたところ「ホコリだと思って捨ててしまった」という話が大半であり存在に気づかずに破棄されるケースが非常に多いことが判明している。
このようにケサランパサランの存在自体は確認されているが、悲しいかな、目立たないがためにこの世から抹消されるという運命をたどっている。
この記事を読んでいるみなさんもケサランパサランを発見したら是非、厳重な保管とインターネットでの公開をお願いしたい限りである!
文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)