無名時代にお世話になった事務所に後ろ足で砂を蹴りかけて独立する芸能人の多い中、水野が『踊る』シリーズから外されたのは、当然といえば当然の処罰であった。だが、水野美紀はしぶとかった。ファンから『踊る』シリーズのライバルと見られている『相棒』の第八シーズンの最終回に出演し、警察を辞めた女性という意味深な役柄を演じたのだ。
だが『踊る』シリーズの“水野外し”は徹底していた。今回の『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』では、織田裕二演じる青島刑事が過去に逮捕してきた歴代犯罪者が出演するのが見所であり、稲垣吾郎、岡村隆史、伊集院光、小泉今日子、古田新太、布川敏和という豪華メンバーが予定されている。実際に小泉今日子らは、新撮部分のコメントも出しており、今から歴代犯罪者と青島刑事の駆け引きが楽しみだが、布川敏和は不思議なコメントを自分のブログにて公開している。
「ブログのコメントや、友達、仕事先で、今度の『踊る大捜査線』の映画に出るんですね〜! っと言われる、僕…。何の事だか解らない僕は『え゛〜? 何それぇ〜! 出たいけど、撮影してないし、出ないよ〜〜〜』っと、答えてたんですが〜もしかしたら? 『本作に出演するのは』ってちゃんと書いてあるし〜 過去の映像での出演なのかもしれませんね〜 先方からの連絡も一切ないので僕の推測なんですが…」(6月19日の記事)
つまり、歴代犯罪者総出演といいながら、布川敏和には連絡すら行っていないのだ。過去の映像の使い回しの場合でも、業界の慣例では本人に伝達する。その通知すら届いてないのは異常である。
実は布川が演じていたのは、水野美紀が演じた柏木雪乃の元恋人役だったのだ。つまり、水野美紀が演じた柏木雪乃を連想させる役柄は徹底的に冷遇されているのだ。このままでは、布川の新規撮影はなく、写真や過去の映像を使った軽い扱いになると思えるが、やり過ぎの感が拭えない。