「同棲して一番気になったのは、彼が思ったより不潔だったことです。例えば、食べたものの袋をすぐに捨てず、床に置いてゴミを溜めること。また彼が仕事から帰ってくると、疲れているという理由で、着替えもせず、そのまま私たちのベッドに倒れこむのも本当に嫌でした。服には仕事場や電車とかで付着した菌がたくさんいるかもしれないじゃないですか」
さらに彼は、頻繁ではないものの、疲れている日はお風呂にも入らず、歯も磨かないことがあったという。そんな不潔を感じる彼へのストレスが、彼女を徐々に苦しめていった。
「特に汚いまま私の枕を使って寝られた時は、本当にイライラしましたね。でもバイキン扱いするのは悪いと思って何も言えませんでした。それと彼は寒がりで、クーラーをつけると体調が悪くなると言うため、暑い日も汗をかきながら我慢する日々。そんなストレスからか、彼の耳の裏の匂いだったり、顔の脂もすごく不快に感じ始め、あんなに好きだった彼への愛情も冷めていきました。一緒に住むと緊張感が解け、ズボラになるのかもしれませんが、最低限の清潔さは保ってほしいです」
その後、恵子さんは結婚後の生活のことを真剣に考え、このままだと絶対にうまくいかないと判断。同棲を解消して、彼とは距離を置いたという。
(取材/構成・篠田エレナ)
写真・jimw