JCは2頭、JCダートに至っては外国招待馬がゼロという今年のジャパンC。
「競馬のオリンピック」とうたってきたJCは、12月に香港のビッグレースができてから世界各国の有力馬がそろうことは求めづらくなった。まして、最もJC出走に積極的だったオセアニア地区から直行便がなくなったことも、近年の出走がない理由だけに残念でならない。
また、外国馬が勝つにしても、デットーリ騎乗の馬が過去10年中3回。地の利がある日本勢が上位を独占してきた最近の傾向からも、以前のような気持ちの高ぶりは少なくなってしまった。
一昨年のように、GIは同じ日にまとめ、お祭りのようにするのが売り上げ増にもつながるし、それは今年の川崎のJBCを見ていても感じることだった。GI分散で盛り上がると思っていた時代はもう過ぎ去ったと感じてほしい。
JCダートは地方競馬の祭典「JBC」が創設されてから、JBC組が4年連続連対中。トップクラスが出走するGIとして、ともにその地位を高めたものだが、今年は川崎のコース形態の問題で、スプリントがなくマイルで実施された。その覇者はブルーコンコルド。
本来なら、明らかに距離は長い。しかし、GIを連勝中の上、とにかく絶好調だ。折り合いもつくようになり、長くいい脚を使うようになってきた点も魅力十分。血統的にも父フサイチコンコルドは中距離重賞で強かったバランスオブゲームを輩出しており、自身もダービー馬なら、距離克服には不安は感じない。
抜きん出た馬がいない今年のメンバーなら、GI馬の底力を見せつける可能性は高いと見た。