GIを勝てそうで勝てないのは昨年のムーンとどこかイメージがかぶるオーラだが、ダイワスカーレットを退けたシンザン記念を持ち出すまでもなく潜在能力は一級品。ここで一気にスターダムへのし上がっても不思議はない。
ドバイ帰りの金鯱賞は1番人気を裏切り、まさかの6着に敗れた。しかし、松田博師に落胆の色はない。あったのは反省だった。
「日本に帰ってきてから検疫などがあって、調整期間が1カ月くらいしかなかった。ケイコの本数そのものはこなしていたけど、ビシッと追ったのが1本もなかったからね。楽をさせすぎたわ」
まさしく、最初から敗因が用意されていた?一戦だった。
その点、今回は陣営の思惑通りに調整は進んでいる。1週前の18日には栗東DWコースで6F86秒9、終いを重点に仕掛けられると、ラスト1F11秒6と豪快に伸びてみせた。「やれることはすべてやってきたつもり。当然、前走とは違う走りをしてくれるだろうし、変わってもらわなあかん」とトレーナーは力を込めた。
舞台こそ違え2200mは、2月の京都記念(京都)を上がり3F33秒9の“鬼脚”で豪快に差し切っている。
同じくドバイから戻ってきたウオッカは帰国後2戦目の安田記念で結果を出した。同期の女の子には負けてはいられない。アドマイヤオーラが男の意地とプライドをかけて、春のドリームレースに挑む。