その中で話題に取り上げられたのが、「AR(拡張現実)」という考え方だ。
◆人気コンテンツを支える「AR」技術
「AR」は「Augmented Realty」の略で、「現実空間にコンピュータ情報を付加提示する技術」とされている。これだけでは何だかよくわからないが、最近ヒットしたiPhoneアプリやゲームなどで例えるなら、『セカイカメラ』や『ドラゴンクエストIX』が、AR技術を活用したコンテンツだと言えよう。
『セカイカメラ』は、iPhoneのカメラを通してみる建物や看板などに「エアタグ」とよばれる情報を設定することによって、セカイカメラを通じて「タグ付けされた町並み」が見られる。いわば『攻殻機動隊』のような、現実の色々なものがデジタル情報で分類されている状態の「セカイ」を見ることができるのだ。
『ドラクエIX』ではニンテンドーDSの「すれちがい通信」機能を利用して、街中などで知らない人とアイテムやメッセージの交換ができるようになっている。このため例えばDSユーザーが多い秋葉原、特にヨドバシカメラ前などは、『ドラクエIX』プレイヤーが集まる、「名所」となった。
◆「ラブプラスは現実」 仮想現実が現実を侵食
『ラブプラス』シリーズでは、それまでの「色んな女の子を次々に攻略する」というギャルゲーの発想を捨て、「カノジョとイチャイチャする」というコンセプトになっている。
特に『+』ではDSのネット接続機能を利用した「ご当地システム」なども採用され、単なる「キャラ萌え」を超えた「カノジョとの現実生活」がプレイヤーを魅了する。
「ラブプラスは現実」と誰かが言ったが、実はコンテンツビジネス的にも社会学的にも最新の概念に基づいた技術が、その「現実」を支えているのだ。(小山内)
【参照】非モテタイムズ
http://himo2.jp/