ゴールまで200m地点、3番手を走るオディールの安藤勝騎手は「差し切れる」と感じていた。3角から暴走気味にハナを奪ったエイムアットビップとの差は6馬身近く。普通ならギブアップの数字だが、「引っ掛かって行ったので、最後は止まると思った。それにしてもよく伸びたね。暮れが楽しみだ」と期待を寄せた。
前半の半マイル通過が45秒5。道中から超ハイペースを刻んだエイムアットビップの福永騎手は「3コーナー手前で我慢がきかなくなった」と振り返ったが、それでも逃げ切れると思ったに違いない。
ところがどっこい。「この前(りんどう賞)は休み明けで出遅れて、あの馬(エイムアットビップ)に負けたが、コンマ3秒差。直線が長い外回りになれば逆転できる自信はあったよ」とは橋口師だ。
10年前の阪神3歳牝馬S(現阪神JF)2着キュンティアの娘がオディール。母が獲れなかったクラシック制覇を目指して、いよいよ次は桜と同じ舞台、仁川の1マイルに立つ。