「何とか、もう一度いいところを見せてほしいんだ」ゴスホークケンを担当する入田厩務員はすがるような思いでその復活を願う。
昨年暮れの朝日杯FSを勝利して以降、ニュージーランドT12着→NHKマイルC12着と2歳王者らしからぬ凡走が続いている。「デキは決して悪くなかった。それなのに結果が出ない。気持ちの面なのかな」
外国産馬に多い早熟タイプとは思いたくない。まだまだ伸びしろはある。そんな期待のもと、陣営が復活の舞台として選んだのがこのスプリント戦だ。スタートしてまったく気の抜けない距離で集中力を何とか最後まで持続させる…王者復活の青写真はできている。
その下地も整った。函館には6月14日に入厩。1週前追いでは、Wコースで5F62秒8と実戦レベルの好時計を叩き出した。
「こっちに来た直後に輸送熱が出たけど、問題なく乗り込めている。環境の変化にも戸惑わず、むしろやる気が出てきたね。食欲もおう盛だし、状態面はバッチリ。やれそうな雰囲気は十分にある」
くしくも先週の福島・バーデンバーデンC(オープン 1200m)では、同期で同じく外国産馬のアポロドルチェがスプリント路線に矛先をかえ、古馬混合戦で結果を出した。上の世代が相手だったからとの言い訳はできない。北の大地で2歳王者がけん土重来を期す。