前走後はビッグレッドファームへ放牧に出されて、じっくり充電。その後、8日に函館入りし、1週前の13日にはWコースで5F64秒0、ラスト1F12秒4をマークした。その翌日の14日に札幌入りしたが、好調時を感じさせる馬体の張り、毛ヅヤの良さだ。
「放牧先から一度、函館を経由したのはウッドコースでビッシリと追い切りをやりたかったから。動きは申し分なかったし、ダービーと同じくらいの体つきで出走できる」
担当の白倉厩務員は青写真通りの仕上がり具合に胸を張る。
今回は初めての古馬相手に加えて、初の札幌コースと越えるべきハードルは高いが、そこは今春のクラシックで主役を張ってきた意地とプライドがある。
「自分で競馬をつくれるタイプなので、小回りはまったく心配していない。前走のダービーでは行きたがる素振りを見せていたので、距離が短くなるのもプラス。二千なら、初めての古馬相手でもヒケを取らないよ」と白倉さん。
54kgで戦えるのもプラス。秋に飛躍を期すためにも、ここで不様な競馬は許されない。
【最終追いVTR】津村騎手が手綱を取って、芝コースで単走。14秒0→13秒7とピッチを上げて直線は馬場の四分どころ。鞍上が軽くゴーサインを送ると、鋭く反応し、ラスト1F11秒2でゴール板を駆け抜けた。時計が出る芝にしても、上がり3F34秒3のタイムは文句なし。馬体に太め感もなく、気合乗りも上々。仕上がりはパーフェクトだ。