海外ニュースサイト『The Sun』は6月30日、イギリスのウェスト・サセックス州に住む21歳の男が、生後3カ月の息子との面会を禁止されたことを苦にして昨年11月、保護観察所の敷地内で首を吊って自殺したことを明らかにした。
同記事によると、ハリー・スラフター氏は、女子高生に性交渉を持ちかけるメールを送信したことで罪に問われ、保護観察付きの有罪判決を受けていた。そして保護観察期間中、生まれたばかりの息子との面会を禁止された。
スラフター氏は、息子との面会禁止決定後、精神的に不安定となり、入水自殺を図ったという。警察によって救出されたが、精神保護法に従って、一時的に保護。3人の専門家による診断を受けた結果、入院するほどの状態ではないとの判断が下された。
スラフター氏の母親によると、スラフター氏は16歳のときに両親の関係が破綻したのをきっかけに、自殺未遂を5度繰り返すなど、もともと精神的な問題を抱えていたという。
母親とは、自殺する数カ月前からは毎日のように話をしていたそうだ。彼は、「過去の罪で処分を受けていることを理由に生まれたばかりの息子に会わせないのはおかしい」などと、泣きながら母親に訴えていたという。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「未成年に対するわいせつ罪だし、精神を病んでいたら子供と面会禁止になるのは当然」「自殺することが罪を償うことではない。子供がかわいそう」「保護観察処分中でも、自分の子供に会う権利がないのはおかしい。男性が気の毒」などさまざまな声が寄せられた。
日本でも父親が性犯罪をしたことが発端となり、家庭が崩壊し、あげくの果てに自殺者まで出た事件がネットで告発されている。
ある父親が、通勤途中に痴漢の容疑で逮捕された。被害者は、加害者の娘と同い年の15歳の少女であったという。警察の説得もあり、被害届は出されなかったようだ。その日の夜、加害者の父親と母親で、被害者の自宅まで謝罪に向かったが門前払いだったそうだ。事態が急変したきっかけは被害者の少女が、学校で飛び降り自殺を図ったことだった。被害者の少女は、普段から学校でいじめられており、痴漢被害に遭ったことを知られてしまい、痴漢に遭う容姿ではないとさらにいじめが加速。傷ついた被害者の少女は、発作的に教室から飛び降りたという。
被害者の少女が自殺を図ったことで、加害者の父親が痴漢をしたことが近所や職場に知られ、職場からは解雇された。加害者の娘は「痴漢の娘」と周囲から見られることに耐えかね、精神を病んでしまったという。その後、加害者夫婦は喧嘩が絶えなくなり、最終的には離婚することに。被害者の少女は自殺未遂を繰り返した後に亡くなったという。
罪を犯せば、傷つくのは被害者だけではない。加害者家族も同様である。一度の過ちによって、関わった周囲の人間に与える負の影響は、計り知れないほど大きい。
記事内の引用について
TRAGIC YOUNG FATHER Dad, 21, hanged himself outside probation office when they banned him from seeing his baby son(The Sun)より
https://www.thesun.co.uk/news/6639376/harry-slaughter-hanged-himself-probation-office-banned-seeing-baby-son/