警視庁大森署は電車内で女性2人の体を相次いで触ったとして、東京都迷惑防止条例違反の疑いで、経済誌「週刊東洋経済」の編集長、三上直行容疑者(46=横浜市磯子区峰町)を現行犯逮捕した。
同署の調べでは、同容疑者は2月17日午後11時過ぎ、JR京浜東北線の品川駅〜大森駅間を走行中の電車内で、20代と30代の女性会社員の尻などを次々に触った疑いが持たれている。居合わせた乗客が同容疑者を取り押さえ、大森駅で駆けつけた同署員に引き渡した。
同容疑者は事件当時、泥酔状態だったといい、同署の調べに「酒に酔っていて、よく覚えていない」と容疑を否認しているという。
「週刊東洋経済」は1895年(明治28年)11月に「東洋経済新報」として創刊された日本最古の経済誌で、実に117年の歴史を誇る。1919年(大正8年)に週刊化、1961年(昭和36年)に現在の誌名に改めた。発行元の東洋経済新報社は「四季報」シリーズも刊行しており、ビジネス界では知らぬ人はいない著名な出版社だ。
経済誌というとお堅いイメージが強い。その分、ストレスも溜まるのだろうか。それにしても、泥酔して痴漢行為に及ぶというのは言語道断。「酔ってたから、覚えてません〜」なんて、言い訳にもならない。
編集長ともなれば、多くの部下もいるだろう。社内的にも対外的にも責任ある立場。同容疑者の痴漢行為で、同誌及び同社が100年以上かけて積み重ねた信頼、ブランドに大きく傷をつけたのは間違いない。
(蔵元英二)