悲願の重賞制覇に向けて、もう立ち止まってはいられない。今年で7歳馬となったホッコーパドゥシャ。残り少ない現役生活を考えれば、ここがラストチャンスになるかもしれない。それだけに陣営の意気込みも相当だ。
何よりこの2戦は悔しいレースが続いた。2走前の七夕賞(3着)では荒れ馬場のスローで前をさばくのに苦労した。そして前走の小倉記念(2着)では直線で前をふさがれるロスがあった。それでも、ともに勝ち馬から0秒1差以内の競馬。スムーズなら勝っていてもおかしくない内容だった。
「前走は勝ち馬に脚元をすくわれて惜しい競馬だった。そろそろ何とかしたい」と村山調教師も気合が入る。
小倉記念後は480キロの馬体が470キロ台まで減った。さすがに激走の疲れが残ったものの、このレースに合わせるかのように体調も日増しに持ち直してきた。
「最近になってずいぶんと体が戻った。今はほぼ回復しているし、今週のひと追いで具合も前走時並みに戻るはず」
次こそ重賞での惜敗にピリオドを打つ。その舞台も整った。新潟は初めてになるが、近走で後方からの競馬が多い同馬にとっては直線で取り返しのつくコースだ。当然、陣営も期待十分だ。
「東京で勝っているように左回りの長い直線は苦にしない。何よりここを勝てば文句なしに王者ですから。何とか頑張ってほしい」。悲願の重賞タイトル、そしてサマー2000のシリーズ王者に7歳馬が王手だ。
【最終追いVTR】もともと攻め駆けしないタイプ。今朝も坂路で目いっぱいに追われ、800メートル54秒7を計時するのがやっとだった。とはいえ、馬体の張りは引き続き良好でデキ落ちの感はない。