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野球 元巨人・上田武司氏断言! 巨人V3

 球春到来。WBC日本代表の2連覇からわずか10日。いよいよプロ野球2009年シーズンが3日から全国各地で開幕する。そこで4月から本紙で評論家デビューを果たす上田武司氏にペナントレースの行方を占ってもらったところ巨人優勝と予想。巨人V3のキーマンは誰か。いぶし銀トークで解説してもらった。

 黄金時代到来の予感。
 巨人は昨シーズン、球史に残る大逆転劇で見事リーグ連覇を果たした。ラミレス、クルーンの加入、越智、山口、坂本ら若手の台頭など新戦力の活躍が目立った。
 今年は、メジャーで1500安打を放ったアルフォンゾ、日本ハムから抑えのエースM・中村を獲得。上田氏は「昔の黄金時代に近づいているんじゃないか。戦力的にもズバ抜けてるという感じがするね」と分析した。
 開幕に向け磐石の態勢を整えつつある。セ・リーグでは1965年〜73年のV9以来となる3連覇を目指すが、今年のキーマンは誰か。

 上田氏は打線に目を向け、不振に終わった昨シーズンからの巻き返しを誓うイ・スンヨプ(李承)を指名。「特に注目しているのはイ・スンヨプ。去年はケガで満足なバッティングができなかった。今年のキャンプで彼に話を聞いた時には『ケガの状態は完璧(に治った)。本当はWBC韓国代表でいきたかったんだけど、去年、巨人に迷惑をかけたので、今年取り返したい』と言っていた。チーム愛っていうのかな。巨人に迷惑かけてそれを取り返そうっていう決意。僕はそれを買いたい」と復活を予想した。
 イの今シーズンにかける意気込みはオープン戦の結果を見れば明らか。19試合で8本塁打、17打点と2冠王。早くもエンジン全開だ。
 「あの調子でいけば(本塁打)40本、100打点は軽くいくんじゃないかな。もっと打点が増えるケースも出てくる」
 それだけではない。韓国の主砲の復活は、打線に相乗効果をもたらすという。
 「小笠原(道大)にしたって勝負強いし、(4番の)ラミレスもそう。この3人で300近い打点挙げてくれれば。3人、いいバッターがいると気が抜けない」と“100打点トリオ”の誕生を期待する。

 厚みを増した打線について「V9時代よりすごい打線。あの当時はON(=王、長嶋)の2人ですから。阿部も一発もあるし、7番あたりでいると怖いでしょう」と褒めちぎった。
 一方、投手陣に目を向けるとエースの上原浩治が抜け、戦力ダウンが心配されるが。
 「私は内海にそれ(エースの役割)をやってもらいたい。3年連続で2ケタ(勝利)をやっているし、日本人が軸になってエースという形で、内海に頑張ってもらいたい。グライシンガーもいいピッチャー。内海、グライシンガー、高橋尚成に続く3枚、4枚のピッチャーがどれだけやってくれるかでしょう。今年の中継き陣を見てもM・中村が入って、山口(鉄也)もよくなってきている。越智(大祐)もクルーンもいる。先発は5回を全力で投げればいい」と不安要素はないと断言する。
 「セ・リーグの優勝は間違いないでしょう。競馬でいえば、評論家みんなが◎を打つ。単勝1・1倍くらい」。巨人3連覇に太鼓判を押した上田氏。“セ界制覇”のカギは5番打者になりそうだ。

○対抗馬は阪神
 巨人を脅かすライバルチームはどうか。優勝ラインを80勝と予想する上田氏は、最大のライバルに阪神を挙げた。
 「今岡が復活するかどうか。赤星、鳥谷、新井、金本。そして(5番の)今岡が復活したらスゴイ打線になる。(05年に)打点王を取った時の感じが戻ってくれば。投手陣は抑えがしっかりしている。巨人を脅かすとしたら阪神だろう」
 昨季13ゲーム差をひっくり返された雪辱に燃える宿敵を対抗馬に推した。
 ダークホースとしてはヤクルトを指名した。
 「青木の存在が大きい。結構しぶといバッターが多いし、機動力がある。(盗塁王・福地、飯原など)足の速いバッターも多い。チーム全体がまとまっている」と高い評価だ。
 評価を落としたのが昨年3位の中日。主力選手の相次ぐ離脱が原因だ。
 「川上(憲伸)が抜け、タイロン・ウッズが抜けた、中村紀が抜けて。エース、4番が抜けた穴を埋めるのは大変」
 最下位候補は横浜。WBCで4番を務めた主砲・村田修一のケガ、投手陣もエース・三浦大輔以外に計算できる投手が不在というのも大きい。「(巨人、阪神以外の)残り4チームみんなチャンスがある」。(明日はパ・リーグ徹底分析)

○2009年セ・リーグ順位予想
上田武司(元巨人、野球評論家)
1位 巨人(強力打線でV9以来のリーグ3連覇狙う)
2位 阪神(打点王・今岡の復活なるか)
3位 ヤクルト(チームワークでAクラス狙う)
4位 広島(選手がどこまで新球場に対応できるか)
5位 中日(エース・川上、主砲・ウッズの抜けた穴が痛い)
6位 横浜(主砲・村田の早期復帰がポイント)

本紙デスク
1位 阪神(昨季は終盤まで独走。真弓新監督のもと、詰めの甘さを解消)
2位 中日(WBCに選手派遣せず、シーズンに専念したことが吉と出そう)
3位 巨人(圧倒的戦力だが、勝負事は下駄をはくまでわからない)
4位 ヤクルト(打の中心は青木。投は石川。二人の踏ん張りで上位進出も)
5位 広島(新球場効果で思わぬスタートダッシュがあれば上位にも)
6位 横浜(課題である投手力の整備が進んでいない)

本紙野球担当
1位 巨人(若手先発投手の台頭が3連覇のカギ)
2位 中日(ウッズ、中村紀の抜けた穴大きい)
3位 ヤクルト(抑えのエース、林のWBC後遺症が心配)
4位 阪神(ロッテからの新戦力、久保に期待)
5位 横浜(エース三浦に続く先発不足)
6位 広島(新球場で打線が爆発できれば上位も)

<プロフィール>
 上田 武司(うえだ・たけし)1946年兵庫県出身、63歳。兵庫県立鳴尾高校卒。64年巨人に投手として入団。66年内野手に転向。67年イースタンリーグ(当時)の首位打者・本塁打王。同年9月1軍入りし、78年まで現役。79年長嶋監督(第1次)下の1軍守備・走塁コーチを皮切りに、95年まで1、2軍のコーチ、監督を歴任。96年スカウトとしてフロント入り。2008年ファンサービス部長で退職。今春から評論家デビュー。

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