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集客に苦しむ侍ジャパンの未来像

 侍ジャパンの存在価値も考えるべきではないだろうか。
 来る6月29日、侍ジャパンがNPB選抜チームと試合を行うことになった(神宮球場)。しかし、『侍ジャパンのユニフォーム』を着るのは、大学生の選抜チームの方だ。『夏季ユニバーシアード光州大会』(7月3日〜)に出場する大学生選抜チームの“壮行試合”であり、NPBの選手は主に二軍・イースタンリーグから選出される予定だという。

 この壮行試合の決定を喜んだのは、12球団のスカウトマンたちかもしれない。今秋のドラフト会議は「大学生の当たり年」とされており、投手だけではなく、高評価を受けている野手も多い。スカウトの側にすれば、対プロの一戦はドラフト候補の力量を測る絶好の機会となる。
 そこで思い出されるのが、2009年11月の『セ、パ誕生60周年記念イベント』だ。U-26NPB選抜選手対大学日本代表の一戦が行われ、大盛況に終わっている。観客も4万人強を集めたが、同試合で登板した斎藤佑樹、澤村拓一らを箔付けさせる一戦ともなった(翌2010年ドラフト会議指名)。
 大学生は即戦力の宝庫だが、ネームバリューでは今春センバツで好投した高橋純平(県岐阜商)のほうが上だ。駒大・今永昇太投手、明大・上原健太投手、富士大・多和田真三郎投手、明大・高山俊外野手、慶大・谷田成吾外野手などの上位指名候補が同試合で活躍すれば、今秋ドラフト会議から来春のキャンプ、オープン戦まで、プロ野球への関心は高まるはずだ。

 『代表チーム・侍ジャパン』はどうあるべきなのだろうか。
 前述のユニバーシアード大会は大学生によって『侍ジャパン』が編成される。WBCや今年11月開催の世界大会・プレミア12は、プロ野球選手が招集される。サッカーのように年代別の代表チームがあってもおかしくないのだが、プロ野球選手対象の侍ジャパンに関しては、選手編成を根底から見直すべきである。前回WBCは“MLBの都合”もあって、日本人メジャーリーガーは一人も招集できなかった。また、小久保裕紀・代表監督は次回WBCを見越し、若手中心のチームを編成している。
 今年3月の対欧州代表戦も「開幕直前」のため、全球団ともエース級の投手を出し惜しみした。

 侍ジャパンを事業会社であるNPBエンタープライズは「毎年、春秋2回の国際試合を行っていく」とも語っていたが、集客率の低さが課題となっている。特に、欧州代表チームとの興行では相当苦戦させられた。某関係者は「アメリカ、キューバといった強豪チームを招聘すれば」とも話していたが、もっと手っ取り早い集客アップ策がある。ベストメンバーを揃えることだ。ベストメンバーの侍ジャパンが結集されれば、対戦チームがどこであろうと、ファンは「絶対に観たい」と思うはずだが…。

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