窓側に一匹の猫が写っている。猫はカツオ節をむさぶるように食べている。
この猫の下半身部分にご注目いただいたい。まるでスポットライトのような丸い光が照射されているがおわかりいただけるだろうか。
写真全体は薄暗いためもちろんカメラはフラッシュを焚いていない。もっとも、フラッシュを焚いていたとしてもこの写真のように丸く光が照射されることはないはずである。この光は一体なんなのだろうか。
撮影者の菊実仔氏によるとこの猫は飼い猫ではなく偶然彼女の自宅にやってきた野良猫であったという。
猫は彼女の自宅をウロウロしており、心配した菊実仔氏がご飯をあげたところ、このような写真が撮影されたという。
霊能力を持つ菊実仔氏は光の正体について「動物精霊の一種ではないか」と語っている。
「動物精霊」とは動物に宿っている精霊の一種で、動物や生き物の場合は己のエネルギーが高まると多くの気が宿り体外に放出するとされている。
古来より猫は日本人にとって馴染みの深い動物の一種だが、闇夜で行動でき目が光ったり、鋭い爪を持ち人間を襲うこともあることから奇妙な行動をとる猫は「化け猫」として恐れられていた歴史がある。
現在でも猫は妖力の強い動物と言われており、心霊写真に写りこんだり、尻尾が二本生えている「猫又」の写真が撮影されたりしている。
ちなみに菊実仔氏はこの野良猫の写真を撮る以前は自宅で犬と猫を飼っており、たいへん可愛がっていたという。
あくまで推測の域を出ないが、この野良猫は微量の妖力を持ち直感で「自分を助けてくれる」菊実仔氏の近くへやってきたのではないかと思われる。
菊実仔氏もこのオーブについて「いわゆる邪念のオーラはない」といい、丸く温かい光のエネルギー感じると語っている。
心霊写真というと怨みや執念が入り混じった怖いものという印象が強いが、このような温かいハートフルな心霊写真もミステリーの世界には存在しているのだ。
写真提供:菊実仔
文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)