カフェの前で話を聞いた。今回の総選挙、ファンの多くは、1位と2位は大島優子と柏木由紀の争いとなり、3位は指原莉乃と予想していた。しかし、4位として指原の名前が発表されると、カフェの前がどよめきに包まれた。そして、柏木の3位が発表された。残る主要メンバーは大島と、“まゆゆ”こと渡辺麻友だけとなるにいたり、ボルテージが急上昇。2位が渡辺と発表されると、「まゆゆ、神(かみ)ってる!」などの歓声が。渡辺のここまでの躍進は、ファンでも予想できなかったようだ。カフェでのパブリックビューイングに参加し、退店してきた渡辺ファンの男性数名に聞くと、「最高にうれしいです」「応援したかいがありました」とよろこびいっぱい。
1位から64位までの発表終了後、ファンに感想を聞いた。「姉妹グループから上がってきている」「知らない子も何人かいた」など。特にSKE48の躍進に目を見張り、また、フレッシュなメンバーが上がってきて「世代交代が進んでいる」と受け止めたようだ。「新しく上がってきた子にがんばってほしい」「メディアに出れない子も、活躍してほしい」などの声も。
一方で、今回の総選挙は全世界に動画配信され、秋葉原の小さな劇場で産声をあげたAKB48も、いまや、各メディアの注目の的に。多くのファンは、「それでAKBのファンが増えるならよいのでは」とメディア露出などを好意的に受け止めていた。しかし、中には、「ちょっと複雑」と顔を曇らせるファンも。「公演のチケットが当たりにくくなった。2、3年前までは、けっこう当たっていた。最近は倍率が上がってきている。今日の武道館も抽選に外れて、カフェにも入れなかった。AKBって、“会いに行けるアイドル”じゃないですか。それが、最近は、会いに行けなくなっている」など。
不動のエースといわれた前田敦子が卒業を発表し、今回の総選挙では姉妹グループを含め、フレッシュなメンバーの躍進が目立った。AKB48はどこへ向かうのか、ファンの思いをどう受け止めていくのか。総選挙後も、目が離せない。(竹内みちまろ)