この番組はガチャピンとムックの名物キャラクターを生みだすなど、幼児向け教育番組の老舗といえる。長い歴史があるだけにスタッフ陣も豪華である。
「初期の番組チーフプロデューサーを務めたのは、日本映画を代表する監督として知られる五社英雄です。五社監督といえば『三匹の侍』などのテレビ時代劇を成功させたのちに、『極道の妻たち』『吉原炎上』といったハードコアな映画を監督したことで知られますが、実は子供向け番組であるポンキッキも手がけていたのです。この番組を企画したのは、フジテレビの映画部長を解任され、いわば干されていた時期にあたりますね。意外な一面といえるでしょう」(放送作家)
プロデューサーばかりではない、番組の屋台骨を作り上げる構成作家にもレジェンドたちが名を連ねる。
「『できるかな』(NHK教育)に出演していた“のっぽさん”こと高見映は番組の立ち上げから1988年まで構成作家として関わっていますね。さらに、演芸通にして『ビートたけしのオールナイトニッポン』(ニッポン放送系)ではたけしの相方としてブレーンも務めた、“ギョロ目”の放送作家、高田文夫もデビューはこの番組です。このほか、AKB48など数々のヒット企画を手がけるプロデューサーの秋元康や、名コメンテーターとして知られるデーブ・スペクターも一時期構成作家を務めていました」(前出・同)
「ポンキッキ」の歴史はまさにフジテレビの黄金期とともにあったといえるだろう。