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野球 横浜・大矢監督解任でノムさん高笑い

 18日、横浜の大矢明彦監督(61)の休養、田代富雄2軍監督(54)の監督代行就任が発表された。事実上の監督解任劇だが、その余波は他球団にも及ぶ。くしくもきょう19日から今季限りの退団が決まっているバレンタイン監督との間で騒動を繰り広げるロッテが、横浜と交流戦を戦う。さらに同じく今季での勇退路線を敷かれ、猛反発している野村克也監督の対応に頭を悩ます楽天にも飛び火しそうだ。

 ロッテ、楽天にとっては、対岸の火事ではない。
 就任2年目の昨年、あわや100敗の危機に直面する泥沼の最下位に終わった大矢監督を横浜が続投させたのは、3年契約があと1年残っていたからだ。戦力補強もせず、今季限りでの解任は既定路線のようなもの。13勝24敗で今季借金最多の11。首位巨人から13ゲーム差(18日現在)の最下位は当然の結果だ。
 球団側のやる気のなさに、球界関係者、ファンは怒り心頭だ。そんな矛先を変えるための大矢監督休養、田代監督代行就任発表だが、来季の監督問題で揺れているロッテ、楽天は余波を受けそうだ。
 「そちらもはっきりしろ」と、飛び火する危険性大なのがロッテだ。年間10億円以上もかかるバレンタイン体制を今季限りで解体することは開幕前から公表しているが、現在は泥沼状態。「バレンタイン解任で騒ぐようなら、千葉からの移転も検討する」という球団首脳の発言は議事録に残っていると、バレンタイン監督寄りの一般紙が暴露したことが引き金に。
 ロッテ球団首脳は「事実無根。本社が調査する」と真っ向否定したが、前出の一般紙は追い打ちをかけた。「本社の調査で議事録の存在は確認されている。本社は重光オーナー、オーナー代行に報告して、球団首脳の責任をどうするか決める」

 このままではファンを巻き込んだ泥沼戦争がシーズン終了まで続くのは避けられない。「今季限りというのなら、去年で解任すればよかったんだ」と言う球界OBの指摘は正論だが、今さらどうにもならないだろう。
 ロッテの場合、チームの成績も低迷しているのだから、横浜のように途中解任すればいい。だが、そうはいかない裏事情もあるようだ。
 「球団側からクビにすれば、年俸5億円を全額支払わなければいけなくなる。バレンタインは大喜びする。どうせクビになるなら、1年間働く気はないだろう。2、3カ月で1年分の年俸5億円が丸々もらえるのなら万々歳。そもそもバレンタイン側が紙爆弾を仕掛けたのも、それが狙い。球団側が嫌気を差し、シーズン途中で解任してくるように仕向けたのでは、と言われている」という球界関係者までいる。
 表向きは一時休戦している球団VSバレンタイン監督の対立は、横浜の監督交代劇が口火になって一気に再燃、表面化する可能性は十分になる。
 もう1つ、戦々恐々としているのが楽天だ。
 「優勝して球団を困らせてやる」と宣言していた野村監督は、日本ハムと首位争いで強気になっているのに、横浜の監督交代劇はさらに鼻息を荒くする材料になるからだ。
 横浜・田代監督代行が昨年のオリックス・大石大二郎監督代行のように、チームを急浮上させ、シーズン中に監督に昇格するようなことにならなければ、野村監督は来季の横浜監督の有力候補の1人。ヤクルト、阪神、楽天と弱小球団再建が野村監督の売りになっているし、テレビでノムさんボヤキ節が人気になっている。横浜の親会社のTBSにとって優良ソフトだ。
 来季横浜監督という選択肢があれば、野村監督の球団“口撃”はさらに激化する。横浜の監督交代劇は、1球団のストーブリーグだけでは終わらない。

◎田代、大矢は好対照
 横浜は18日、球団事務所で佐々木邦昭社長と監督代行に就任した田代2軍監督が会見。一方、横浜スタジアムでは事実上の解任となった大矢監督が単独会見となった。“来る人”と“去る人”その態度はあまりにも好対照なものとなった。
 現在、セ・リーグ最下位。借金が10を超えたことが引き金となり「大事なシーズンで成績が(去年と)近似値だった。当分の間、休養してもらいます」(佐々木球団社長)と説明。横浜開港150周年という節目の年にこれ以上の失態は許されなかった。
 “応急処置”として「危機を打開することが出来、両軍の選手に精通している」との理由で田代氏の監督代行就任を発表。田代氏は「急な話で床屋に行く暇もなかった」「すげえプレッシャー。(脈が)1分間に150回くらい」など、ジョークを飛ばす一幕も見られ、チームの建て直しを楽天的にとらえていた。
 一方、球団からの休養勧告に応じ「来季は白紙」と事実上の解任となった大矢監督は1人で報道陣に対応。「ピッチャーが昨年と比べて雲泥の差があった。戦力が整いつつあるのに負けが込んだのが原因」「交流戦でもう1度やり直しをしなくては、と思っていた」などと未練タラタラだった。
 “新横浜”はきょうから新たな因縁ができたロッテと交流戦に突入する。

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