お金を払ってきている以上、ほとんどのお客はリアクションという名のしっかりとした接客をキャバ嬢に求めている。お客が投げかけた質問や話題に対してキャバ嬢が返すことでコミュニケーションが発生する。そのリアクションが良ければ良いほど会話が盛り上がる。そしてキャバ嬢から質問を投げかけることで新たな流れが発生するのだ。
今回、席についた美鶴(仮名)は短時間で口説けるタイプではなかった。フワフワ性格タイプだったのだ。
「周囲からどのような性格に見られているのか?」と聞くと、
「掴みどころがないと言われることが多い」と美鶴は答えた。
同僚のキャバ嬢からも同じように見られているのだ。
キャバ嬢のリアクションを確認しながら会話を盛り上げるタイプのお客よりも、相手の反応はまったく関係なく、マイペースで一方的に喋りまくるお客のほうが合っているのだろう。
美鶴のようなフワフワ性格タイプのキャバ嬢は、一店舗に一人いるのではないか? と思わせる。なぜか遭遇率が高い。それはキャバ嬢をお客の席につけることを決定する黒服の判断ミスともいえる。お客の好みのタイプを見抜けないのはお店のレベルに関わることだ。
(月山 皇)