search
とじる
トップ > 社会 > 大阪・泉佐野市が“犬税”導入を検討

大阪・泉佐野市が“犬税”導入を検討

 財政難から市の命名権を売却するプランで話題となった大阪府泉佐野市から、またまたユニークなアイデアが飛び出した。

 同市の千代松大耕(ひろやす)市長は6月27日、放置された犬のふん害対策として、飼い主に課税する“犬税”の導入を検討していることを市議会で明らかにした。早ければ2年後にも条例を制定する方針。

 同市では06年に市環境美化推進条例を施行し、飼い犬などのふんの放置や、たばこの吸い殻、空き缶のポイ捨て等を禁じた。今年1月からは、違反者から1000円を徴収すると定めている。

 これまでに徴収例はないが、依然ふん害は改まらないため、今後、市民への啓発や取り締まりを強化する。それでも、改善されない場合は犬税を導入し、清掃や見回りを行う巡視員の人件費に充てる方向だという。

 同市には現在5400匹近い飼い犬が登録されている。犬税は狂犬病ワクチンの予防接種の際に、同時に徴収する方法などを検討している。税額については今後、人件費の必要額などから算出する予定。

 今年10月から同市は橋利用税として、関西国際空港連絡橋の通行車両に課税するが、犬税も同じ法定外税で、自治体が独自に条例を定め、総務相が同意すれば導入できる。

 総務省によると、犬の飼い主への課税は55年(昭和30年)当時には、2686の自治体が実施していたが、徴税コストなどを理由に徐々に減り、82年3月に長野県四賀村(現松本市)が廃止したのを最後になくなり、現在、犬税を導入している自治体はない。

 千代松市長は「街がきれいになることが一番なので、改善されれば導入しない。飼い猫については、美化条例改正などで罰則強化を検討する」と話している。

 そもそも、この犬税はマナーを守れない飼い主が多いために検討されているもの。ちゃんとマナーを守っている飼い主にとっては、はた迷惑な話だろう。
(蔵元英二)

関連記事


社会→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

社会→

もっと見る→

注目タグ