史上に残る名勝負となった昨年のダイワスカーレットVSウオッカを再現するかのごとく、力と力がぶつかり合うリニューアル阪神の外回りなら、前出2頭の脚力が断然とみる。そんな記者の悩みの種は、紙面上でどちらを本命に推すかである。
「ゲート入りやスタート、折り合いなど、たくさんの課題があったなか、馬込みで脚をため、いろいろな課題を克服したチューリップ賞(2着)は大きな収穫だった」
世界の角居トレーナーにして、負けてなお強しと言わしめたトールポピーは、「まだ緩かった阪神JFに比べれば随分としっかりしてきたし、少し余裕があった前走とは同じ馬体重でも実の入り方が違う。放牧から帰ってきてから、ずっと落ち着きもあるし、納得の仕上がり」と照準ピタリ。
対して、「若干、馬に硬さがあり、4回使った中では一番不安があった前走でも結果を出してくれた。その後は反動もなく、6日の軽量では462kg。カイバを食べてくれるから、しっかり追い切ることができたし、状態は間違いなく前回よりいい」と影山助手が珍しく自信をあらわにするのは、まだ牝馬には負けたことがないリトルアマポーラだ。
「何より3歳牝馬のこの時期、これほどまでに落ち着きがあって、どんな悪条件下でも崩れない精神面の強さは頼もしい限り。持ち時計がないのは馬場状態もあったし、そのへんは(高松宮記念の)ファイングレインの時にも散々いわれましたから(笑)」
トールVSリトル、リトルVSトール。紙面上は好みの差で甲乙つけたが、本線を馬連一本にすれば、それも解消。史上に残る一騎打ちでガッポリ札束をもうけさせていただきます。