部屋の風景があらゆる角度から一望できるこの写真は「とんでも不思議Watcher」の取材で行われた三面鏡を使った「合わせ鏡」の実験で撮影されたものだという。
「合わせ鏡」とは自身の後ろ姿を見るため前面に加え背後からもう1枚の鏡を用意し写すというもので、一般的に理髪店などで行われることが多い。
しかし、オカルトや都市伝説の世界では「合わせ鏡」は特別な意味を持っているという。
それは呪文を唱えると悪魔が召喚できる、または自分の過去が見える、というものだ。
日本では古来より「鏡は人の悪い心を写し出す」とされており、鏡が化けた妖怪「雲外鏡(うんがいきょう)」の存在も記録されている。
さて、このひぐらし氏が行った「合わせ鏡」の実験であるが、1点奇妙なものが写っている。
左側の鏡の奥の赤マルにご注目いただきたい。鏡のはじから手のようなものが伸びているのがおわかりになるだろうか。
この手は焦げた茶色をしており、また白い袖のようなものも確認できた。指は数本あり、まるで何かを求めているようにも見える。
ひぐらし氏はこの手の形から妖怪「小袖の手」を連想したという。「小袖の手」とは着物の袖から死んだはずの人間の手が現れる、というもので主に現世に恨みのあった死人の形見の着物から現れる妖怪の一種である。
ひぐらし氏は平日は漫画家、月次祭の時は神社で巫女を勤める「巫女漫画家」であり、彼女いわく「神社から何か持ち帰ったのか、あるいは鏡の中の異空間から着物に反応して出て来たか、なにかの映り込みなのか…正解はよくわかりません」と語っている。
山口敏太郎事務所はひぐらし氏とも親交の深い、霊感風水師のあーりん氏に話を伺ってみた。
「この写真全体からは幽霊の気配というより、神の気配を感じます。これはひぐらしさんが巫女の修行中で、室内にその時の巫女装束が掛けてあるからかと思われます。この小袖の手は、こちらの問い掛けに答えてくれませんが、現実の物ではありません。死霊ではない霊体、生霊の可能性があります。写っているのが洋服の 袖と手ではなく、和服の袖と手であることから、生霊の主は白い着物や白衣を着る人物と思われます。手の主はひぐらしさんの同僚、もしくは同業の方ではないでしょうか。
問い掛けに答えない・神の気配が強くて死霊が入れない部屋に入り込もうとしている・霊体だが死霊の気配がない手…などの特徴からこれらの手は生霊と思われます。
生霊は念のビデオ映像みたいな物なので問い掛けには答えないし、死霊に比べて神仏の光明にも耐性があります。神の気配が強いので、画像自身は持っていて直ちに甚大な悪影響があるほどではないですが、部屋に生霊がいる状態であることが気になる点であります」
とのことであった。あーりん氏いわくこの手の主は生霊の可能性があり、また部屋全体からは「神」の気配も感じると語っている。
合わせ鏡が写し出した謎の手…その正体は鏡のみが知っている…?