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参議院議員・丸山和也を緊急インタビュー 「俺はこう思う 橋下維新の饗宴と今後」(1)

 先に行われた『大阪都構想』の賛否を問う住民投票。結果は反対多数となり、橋下大阪市長は政界からの引退を明言した。
 もうちょっと差が開くかなと思っていたけど、最後に盛り返したね。1万票ちょっとの僅差だから、一番いい負け方をしたのではないか。面目が立った負け方だ。これがボロ負けだと印象が全く違う。
 橋下は負けて良かったと思っているんじゃないかな。内心はホッとしているかもしれないよ。必死にはなっていたけど、いろいろな意味で限界には来ていたし、持たないという感じもあった。彼にはそれがわかっていたはずだ。
 政界をかき回したけど、よく頑張ったと言いたい。むちゃくちゃもあったけど、その情熱は十分評価されている。

 大阪都構想は、どこで失敗したのか。
 構造的な失敗を何度か起こしている。まず、中央に打って出ようとしたこと。そして、石原(慎太郎)と組んだのは致命的な間違いだった。ただ、地域政党としてやっていこうと思ってもなかなか伸びない。そこが難しいところだ。だから、全国的な関心を巻き起こすように仕組んでいったわけだけど、そうすると「大阪はどうするの」と言われてしまう。橋下は「大阪市政に専念します」と言わざるを得なくなった。
 そういう宿命的な難しさを抱えながらも前進させようとしたんだけど、「大阪都」にするというのは、ある意味では時代遅れだ。東京が戦前、「東京市」から「東京都」に変わったのは財政難だったから。権限を取り上げて、税に関する権限も含め中央集権的にしたのがそのまま今も残っているだけだ。古いしがらみを断ち切ってチェンジするという意味で「大阪都」にするのはいいんだけど、仕組み自体が優れているかといえば、かなり疑問だった。中央集権化だから、地方分権の流れには逆行するんだよ。
 橋下は、かつては道州制を提唱していた。しかし、選挙をやっても周囲は賛成してくれないし、大阪だけ孤立していった。大阪府の中でも堺市のように反対しているところも多かった。テーマが大阪市だけになって、縮小化していった。この段階で中身が萎んでしまった。だから、「大阪都」にして生活が良くなるというのが、一般の人には見えてこなかった。そういうのが全部知られてしまう前に、人気をキープしたまま惜敗した。さらに長期的な戦いに出ていたら、もっと悪い結果になっていただろう。

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