search
とじる
トップ > スポーツ > 2014年ペナントレース総括 数字で分かるアノ補強とドラフト指名(千葉ロッテ編)

2014年ペナントレース総括 数字で分かるアノ補強とドラフト指名(千葉ロッテ編)

 チーム防御率4・14はリーグワースト、同打率は2割5分8毛(5位)−−。投打ともに建て直しが急務であり、ドラフト1位で早稲田大のスラッガー・中村奨吾内野手を、2位で関西六大学野球連盟の雄・田中英祐(京都大)を指名した理由も再認識できる。長く正捕手の座を務めた里崎智也(38)も引退…。おそらく、4位指名の寺嶋寛大捕手(22=創価大)も「1年目から使う計算」だろう。
 伊東勤監督(52)はこのチームが“世代交代の時期”にあることは分かっていたのではないだろうか。今季、まさに打線の中核である4番を務めた選手は11人。興味深いのは、新人の井上晴哉(25)を『開幕4番』でデビューさせたこと。ドラフト制導入後では初となる“新人のオープン戦首位打者”にも輝いており、「巧くハマれば、打線における世代交代の問題は解消される」と踏んだのだろう。井上はその素質を開花させるのは来季以降となってしまったが、チームトップの本塁打はクルーズの16本。打点トップもクルーズだが、61打点と低く、チームトップの打率も2割8分7厘の鈴木大地(25)だ。3割バッターが1人もいないのだから、下位に沈むのも当然である。

 打率がチームトップになったからではないが、鈴木が再建のキーマンになるだろう。『センターライン』でチームを見てみると、まず、大きな故障等がなければ、15年の二遊間は鈴木とクルーズ(30)がコンビを組むはず。クルーズは本塁打数トップだが、実は失策数もチームトップの『15』を記録している。中堅手は主にゴールデングラブ賞も獲得した岡田幸文(30)がいるが、14年は規定打席に到達できなかった。「隙ならば」とチャンスを狙っているのが、伊志嶺翔太(26)、荻野貴司(29)、加藤翔平(23)で、彼らも守備能力が高い。左翼、右翼を務める選手との兼ね合いもあるが、中堅手は“日替わり”になるのではないだろうか。『ポスト里崎』だが、先発出場は田村龍弘(20)、吉田裕太(23)、江村直也(22)の順。ここに、4位指名の寺嶋が加わる。遊撃手に守備難があり、中堅手と捕手が固定されない布陣が予想される以上、鈴木が引っ張っていくしかないのだ。

 投手陣はFA退団した成瀬善久(29)の抜けた穴をどう埋めるかが、ポイントとなる。チームの勝ち頭が新人・石川歩(26)の『10勝』では物足りない。唐川侑己(25)の復調にも期待したいが、12月時点では先発タイプの投手は補強されていない。
 セットアッパーの大谷智久(29)、クローザーの西野勇士(23)が安定したピッチングを見せてくれた。益田直也(25)、松永昴大(26)、カルロス・ロサ(30)は防御率こそ良くないが、40試合以上に投げている。来季も不安定な先発陣を『大谷−西野』に繋ぐ継投策で逃げ切るものと思われる。
 ファームで黒沢翔太(26)が113イニングを、阿部和成(25)が97イニング3分の1を投げており、対戦チームの首脳陣も一目を置いていた。
 「6位指名の宮崎敦次(22=広島国際学院大/左投左打)は、左打者の外角へのスライダー、カーブに定評もありました。インコースを突いて来る度胸もある。1年目からリリーバー、勝負どころでのワンポイントなどで使って来るのではないか」(ライバル球団スカウト)

 ファームで奮闘した黒沢、阿部、下位指名ながら『実戦向き』と評される宮崎。来季も、若手を抜擢する試合が増えそうである。

※パ・リーグ『チーム打率』において、北海道日本ハム=2割5分1厘、千葉ロッテ=2割5分1厘でともに4位とするメディアもありますが、本サイトは『北海道日本ハム=2割5分1厘1毛、千葉ロッテ=2割5分0厘8毛』とするものを参考といたしました。

関連記事


スポーツ→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

スポーツ→

もっと見る→

注目タグ