東京大学の中原淳准教授は、
・仕事がデキる人や管理職への業務の集中
・上司や同僚が残業していると先に帰りにくいという感染
・辛いはずなのに満足感を見出す麻痺
・残業が習慣化した人からその部下に遺伝
これらの4つが残業を助長していると報告した。
また、残業時間が長くなるほど幸福度は減少するが、月の残業時間が60時間を超えると、急に幸福度や会社への満足度が高まる現象に中原准教授は注目。この現象について「ランナーズハイみたいなものがある。熱心に仕事をしているので、ハイになっている」と語る。これは“辛いはずなのに満足感を見出す麻痺”状態になっており、この状態が続くと、心身の健康を害する恐れがあると警告した。
また、番組では、業務を効率化してくれるツールとして注目を集めている“チャットワーク”を取り上げた。
海外の様々なビジネスチャットツールが、日本に上陸しつつある現状を踏まえて、チャットワークは残業削減につながる取り組みを積極的に行い、他社との差別化を図っているようだ。
例えば、代行業者が取り次いだ電話内容をチャット上に表示するサービスを開始し、わざわざ電話をかけ直す手間を省くことを可能にした。
チャットワークを運営するChatWork株式会社のCEO山本敏行氏は「自社でやらなくていいようなことを、チャットワークだけでできるようにしていきたい」と今後の抱負を語った。
働き方改革が叫ばれ始めて、ある程度時間が経った。だが、なかなか残業時間の削減や業務の効率化は進んでいない。
サービスやツールを充実させるばかりでなく、どうすれば豊かな働き方を実現できるのか、国民一人一人がキチンと考えることも、大切なことのように思える。