「レース内容がどんどん良くなっている。特に前走は3番手ですんなり流れに乗って上がり3F33秒8だからね。強かった」と西園調教師は振り返った。
しかも、そこで2着に下したヤマニンウィスカーが札幌に渡ってレベルの高かった古馬1000万特別を圧勝。さらに自信を深めている。
中間の調整も順調そのもので、ここを目標に絶好の仕上がりだ。以前は体質が弱く、未勝利を勝つまでに時間を要した。そのせいで春のクラシックも指をくわえて見ているだけだったが、もう違う。
「昨年11月のデビュー戦で15着に大敗した後、すぐ放牧に出した。これが効いた。攻め馬もすごく動くようになった」
その後は着実に力をつけ、父マンハッタンカフェもそうだったように、夏に向けて一気に本格化を遂げてきた。
今回はその地力が評価され、57キロのトップハンデを課された。だが、臆することはない。「秋にはこの重量を背負って勝負しなくちゃならない。その準備と思えば何のことはない」と言ってのけた。
ものすごい自信。「従順でセンスがあるので、心配は馬場ぐらい。秋は神戸新聞杯から菊花賞と決めている。その前に重賞を取りたいね」
秋が待ちきれない。晩成の血が早くも騒ぎだしている。
【最終追いVTR】酒井騎手を背にゴール前で追われ、5F52秒8、上がり3F38秒9→12秒1。時計のかかる馬場にもかかわらず、上々の時計をマーク。太め感はなく、馬体の張り、毛ヅヤとも申し分なし。