女忍が任務を帯びて初めて外の世界を知る同作。本格派女優として頭角を現してきた佐津川は、自身では「17人斬り」と呼んでいるクライマックスの長回し(カットを入れずにカメラを回し続ける手法)の撮影で、「2回が限界」と事前に確認しておきながら、3回目をやることになり、過呼吸になったエピソードを紹介した。「体力的、気力的にも、100%、120%でやっています」と作品の出来栄えに自信をのぞかせた。
佐津川の妹分の忍を演じる菊地は、運動神経はよいというが、こだわり抜いたアクションシーンの「けいこが難しくて、今だから言えるのですが、逃げようとしていました」と笑いを誘った。撮影中の楽しかった思い出は、そんな辛いけいこの後の「夜ごはん」という。
あいさつに立った佐津川は、本作のオファーを受けた際に自身の人生に関する悩みなどを抱えていたが、「この作品に出会えたことを、私は、とても誇りに思っています」と涙を浮かべ、映画『忍道』は同日から全国公開。(竹内みちまろ)