ブレークしてから間もないのに、早くもベストアルバムをリリース。内容もかなり具だくさんのようだ。
「鍋でいえば“闇鍋”ですかね。いろんな曲調やメッセージを込めてます。ムード歌謡を知らない20歳以下には新鮮で、年配の方には懐かしい。ブッ○オフで買って、聞き終わったらまた売ってください。1枚のCDをリサイクル。エコでしょ」
とまあ冒頭から“おいた”な発言で飛ばす先輩。CDは全10曲、初回限定版には特典として「六本木」のプロモーションビデオが収録されている。
「ベストアルバムなんて悪ふざけ企画ですから。それにPVはユー○ュ―ブでも見られるので、無理しなくていいですよ」
そもそもが悪ふざけで歌手をやってるだけと語る先輩。だが、デビューから半年過ぎても世間からの引き合いが途絶えることはない。
「どうだろう、そんなに知名度あるんですかね? 自分ではそれほど。でも、確かに“ポッポ”とか“先輩”とか声をかけてもらうことは多くなりました。以前なら本職の方の“ウチで働かんか”という声しかなかったんですけど。まあ、何年後かにお世話になってるかも知れませんが(笑)」
これもみなデビュー曲「六本木 〜GIROPPON〜」のおかげ。売れるきっかけになった曲だけに一生忘れられないという。
「実は『六本木』って5年間ずっと歌い続けている曲なんです、演歌みたいでしょ。この間、何億回“ポッポ”言ったことか。続けていれば必ず成功するんです…なんてきれい事を言う気はサラサラない。人を楽しませるのが好きだからヒマつぶしにやってきただけ。成功するかどうかなんて分からないでしょ。たまたま当たっただけです」
そんな“適当”な曲がジェロの「海雪」を抜いて着うた演歌チャートで1位になるのだから、世の中とは分からないもの。
「今年はCDデビュー以来、昼夜問わず所構わず歌い続けてきましたから。けど紅白には選ばれず、流行語大賞にはカスリもせず、そして間もなくネズミ年も終わり…これがいいんです。すべてネタにできますから」
このまま来年も突っ走るのかと思いきや、そこは“鼠”調で意気込む。
「来年“年男”なんですよ。ひょっとしたら『丑(うし)先輩』になってるかも(笑)。それはともかく、今のムード歌謡とは違った形で何かやりたい。例えばバンドやるとか。でも、このまま維持していこうって気はないんです。とにかく面白いことをやりたい。このくだらない世の中で、楽しむスタンスを忘れずに行きたいですね」