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「アメトーーク!」を作ったPが贈る、若手芸人の実力が試される深夜番組

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NON STYLE

 『キングオブコント2018』(9月22日放送)に続いて、年末には『M−1グランプリ2018』のチャンピオンが誕生する。いずれも、今後のバラエティ界を左右するメジャーコンテストなだけに、若手・中堅芸人は必死だ。

 そんな夢舞台に立つ前の通過点として、最近は若手芸人が番組を通じて先輩にネタを見せる機会が増えている。陣内智則や南原清隆(ウッチャンナンチャン)の前でネタ見せできるのは『ネタパレ』(フジテレビ系)。内村光良(ウッチャンナンチャン)や千鳥を相手にネタを披露するのは『にちようチャップリン』(テレビ東京系)。くりぃむしちゅー・有田哲平とバイきんぐ・小峠英二を相手にするのは『有田ジェネレーション』(TBS系)。また、フットボールアワー・後藤輝基とヒロミの前で特技をプレゼンできる『ウチのガヤがすみません!』(日本テレビ系)もある。今、若手芸人にとってチャンスはゴロゴロ転がっているのだ。

 そんな中、木曜深夜にひっそりと放映されている『※注 芸人調べ』(テレビ朝日系)は、若手芸人が話題のスポットや他人が潜入したことがない場所を取材・調査する内容だ。吉本興業が制作に関わっているとあって、MCは次長課長やNON STYLE、ケンドーコバヤシや陣内ら、2人一組で交代していく。

 若手芸人も固定されていない。これまでにEXITやレインボー、ジェラードン、しゅんしゅんクリニックP、3時のヒロインなどが出演したが、レギュラーメンバーはゼロだ。とはいえ若手芸人だと、よほどのお笑いマニアでなければ、顔と名前は一致しないものだ。これは、芸人の知名度に頼るのではなく、調査内容に重きを置いている証拠と言えるだろう。これまでに、ライブ配信する“ライバー”、ラブドール、地底アイドル、アダルト映像、風俗ライター、女性ボディビルダー、キャットファイトなど、コアすぎる世界の実情を届けてきた。

 出演者の全員が流動的。実に、挑戦的にして挑発的な番組だ。「ひと筋縄では行きたくない」というスタッフの強い意向は、スタッフクレジットを見ると納得できる。

 製作総指揮は、『金曜★ロンドンハーツ』、『アメトーーク!』(いずれもテレ朝系)といった大人気バラエティの総合演出家・ゼネラルプロデューサーの加地倫三氏。構成には、元トリオ芸人・ジューシーズで、解散後は“家事えもん”の肩書きでブレイクした松橋周太呂が、放送作家として加わっている。松橋は加地氏と、先のテレ朝2番組でもタッグを組んでいる。今春は、TOKIO・松岡昌宏の主演連ドラ『家政夫のミタゾノ』(同)で“家事監修”も務めており、すっかりテレ朝っ子。彼も、ピンのよしもと芸人だ。

 若手芸人が主導する既存の番組とは一線を画す『※注芸人調べ』。あまたの番組で小さくスーパーで映し出される「※○○調べ」に特化したあたりはさすが、敏腕テレビマン発のバラエティと言える。重箱の隅をつつきたい人におススメできるプログラムだ。

(伊藤雅奈子)

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