今年は初日の目玉が、昨年末から対バレットクラブで越境合体した棚橋弘至とオカダ・カズチカの初タッグだ。棚橋、オカダはこれまで6人タッグや8人タッグで同じコーナーに立っているが、2人だけで組むのは初めて。1.30仙台サンプラザ大会では、オカダのツームストンパイルドライバーから、そのまま棚橋が“受け取る”形でスタイルズクラッシュを決める強烈な連携を見せ、2人が同じコーナーに立ってから初勝利を挙げている。
オカダは「もう変な距離感もない。棚橋さん、やってやりましょう!」と棚橋とガッチリ握手。2日の対戦相手はエディオンアリーナ大阪大会(11日)でそれぞれがシングルで対戦するジェイ・ホワイト&バッドラック・ファレ。バレットクラブ最強コンビで難しい対戦になりそうだが、棚橋&オカダは爆発的な強さでバレットクラブを圧倒するつもりだ。
また2日間、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンと、鈴木軍の果てしなく続く全面抗争の決着戦が組まれている。
初日ではEVILとザック・セイバーJr.、SANADAと鈴木みのるがシングルで対決。EVIL、ザック戦は昨年10月の両国国技館大会で実現しているが、試合前にクリス・ジェリコがEVILを襲撃し、不完全燃焼な試合となっている。今回は純粋なシングルが楽しめるのではないだろうか。SANADAとみのるはシリーズを通して大乱闘を演じており、こちらにも期待したい。
そして2日目にはEVIL&SANADAのIWGPタッグ王座にみのる&ザックが、BUSHI&鷹木信悟のIWGPジュニアタッグ王座の2人に金丸義信&エル・デスペラードが挑む。また内藤哲也のIWGPインターコンチネンタル王座にはタイチが挑戦する。
注目はやはりタイチ。昨年の『G1クライマックス』、今年の1.4東京ドーム大会に出場できず、ハロルド・メイ社長が就任してから“冷遇”されていると思い込んでいる“フシ”がある彼のうっ憤が、内藤戦で爆発するのだろうか。内藤は既に「史上初のIWGPヘビー級とインターコンチネンタル王座の二冠獲り」を目標として明言するなど、この試合の先を見据えているが、最近負けが込んでいる鈴木軍にとっては、ここで巻き返しておきたいところ。
今年も雪の札幌で何かが起こる予感は大。最後まで気が抜けない大会になりそうだ。
取材・文・写真 / どら増田