昨年はGBHと仲たがいし、4・27大阪大会では友情タッグを結成していた飯塚にいきなり裏切られた。その後はGBHに寝返った飯塚と抗争を続け、この日は決着をつけるべくランバージャックデスマッチに臨んだ。
闘いの舞台はリング上のみというルールにもかかわらず、序盤から場外乱闘に引きずり込まれて大流血。これまでなら、成す術なく悶絶していたが、この日は違った。飯塚の鉄製グローブを取り上げて装着。そのままモンゴリアンチョップで反撃に出た。
目の色が変わった猛牛は狂牛と化し、エプロンから場外に向けて断崖式のTTDで爆殺。会場がどよめく危険極まりない一撃で流れを引き寄せ、最後はダメ押しのアナコンダバイスで勝利した。
試合後はGBH勢に集団リンチされたが、全日本プロレスの小島が救出にかけつけた。かつてテンコジタッグで一時代を築いた盟友の友情に触れ、天山は「まだ諦めへん。G1を獲る」と決心。セコンドにつく仲間もいない事態だったが、終わってみれば相方の友情で逆境を打破した。
絶望の淵から這い上がった天山は、真夏の祭典を前に完全復活を遂げた。