今年の3月に瀬戸口師から受け取ったバトン。移籍してからのメイショウサムソンは5戦を消化してGI2勝を含む<3110>と、最高に近い結果を高橋成師は出してきた。そして今年を締めくくるオーラス・有馬記念。指揮官はこれまで以上に気合を込めた。
「泣いても笑っても、今年はこの一戦がラスト。いい感じで燃焼できるようにギリギリに持っていく」
ディープインパクトが君臨した昨年は5着に敗退。ポップロック、ダイワメジャー、ドリームパスポートの後塵を拝した。あれから1年…武豊を鞍上に迎えてその存在感はこれまで以上に増した。
「昨年の有馬はモタれる面などがあった。それに比べると、今年は馬が違ってきた。すべてにおいて成長している」
まさに日本最強馬といえる存在にまで成長した07年。その成果を、グランプリVという形で結実させる。
「ここまでは本当に順調にきた。あとは追い切りで乗り役さんに乗ってもらえば火がつく」
武豊を背にした最終追いでグランプリ仕様のサムソンへ。鉄壁の王者がここに完成した。
【最終追いVTR】DWコースで武豊を背に併せ馬。馬体を併せて迎えた直線で鞍上が目いっぱいに仕掛けると、力強いストライドで豪快に1馬身先着した。秋2戦と比べても、気合乗りは抜群。今年最終戦へ向け、文句なしの状態に仕上がった。