笑いを量産する関ジャニ、ユルさ重視のKinKiと異なり、後輩のJUMPは体当たりとフレッシュさ、懸命と感動がセールスポイント。ジャニーズプログラムの先陣を切るだけに、プレッシャーも背負わされている。そんななか、レギュラー化された水曜深夜の頃から一貫して追求しているのは、“世の中の一大事を解決する”だ。
さながら若手お笑い芸人のようなハードなロケを、とかく強いられる。早朝にフジテレビに集められ、その場で初めてロケ内容を告げられ、ロケ車に押し込められて、出口の見えない企画がスタートする……そんなことも日常茶飯事。かと思えば、子どもたちの苦手を克服させたり、家族の悩みを解決したり。メガ盛り店を行脚して1日で何万キロカロリーも摂取したり、遊園地で最恐アトラクションに連続乗車したり。ハートフルなのか、無茶ぶりなのか。観ているほうが混乱させられる。
メンバー9人にまんべんなくスポットが当たるのが、冠番組の特権。岡本圭人の魅力もいかんなく発揮されている。
80年代のアイドルシーンを席巻した男闘呼組の元メンバー・岡本健一を父に持ち、ジャニーズ初の2世として鳴り物入りで入所した岡本。小学生のときには5年ほどイギリスに留学していたため、英語が完ぺき。JUMPとして活動しながらも、上智大学に通学していた時期もあり、いわゆるインテリ枠だ(大学は退学)。
そんな岡本が近々、グループから去るという報道があった。受難続きのジャニーズにとっては、関ジャニ・渋谷すばる、元TOKIO・山口達也に続く脱退→退所(渋谷は今年大みそかまで活動)。JUMPは昨年、結成10周年のアニバーサリーを終えて、今年はさらなる飛躍が期待された矢先の脱退劇。ジャニーズの止まらない負の連鎖が、またアップデートされてしまうのか。
『いただきハイジャンプ』で岡本は、日本一の最速すべり台に挑戦する企画で水を得た魚のように弾けてみせ、人気企画のひとつである“視聴者の依頼をスタジオで出来るだけ解決せよ!”では、多くの笑いを取った。カメラ目線で流暢な英語でオチを言うのは、もはや専売特許。嵐や多くの先輩の間でも浸透しており、もはや持ちギャグといっていい。
ようやくキャラ立ちしてきた岡本の脱退。次なるステージでも“ハイジャンプ”することを願うばかりだ。