預かる側は預かった資産を戦乱や革命や天災などから守ると同時に、インフレに備えて運用による収益も上げなくてはならない。運用のノウハウを蓄積することになり、銀行業としての体裁を整えたといえる。
こうした経緯から、スイスのプライベートバンクは個人資産に対して、無制限に近い責任を負うパートナーシップの形態をとっている。原則として貸し出しは行わず、顧客の運用面に徹している。プライベートバンキングの本質は、顧客の資産増加よりも顧客の資産保全を主眼にした運用を旨としていることになる。
なお、預かり資産は最低で3000万円から1億円と富裕層向きのサービスだ。