スポーツ紙を中心とするジャニーズ事務所の“御用メディア”は連日、SMAPの担当マネージャーと敵対するメリー喜多川氏、ジュリー喜多川氏目線の情報をせっせと報道。「担当マネージャーにそそのかされた中居ら4人が独立を画策するも、キムタクだけは冷静でその流れに乗らず、4人の事務所残留のために奔走した」というストーリーで、ネット上では、信じられないくらい嫌われてしまったキムタクこと木村拓哉もスポーツ紙上では、リアルに「HERO」扱いとなっていた。しかし、これは御用メディアでの話。実際の世間の感覚はまったく違うもので、中居正広ら残りの4人に同情する声であふれていた。
さらに、御用メディア以上に情けなかったのは、テレビのワイドショーである。そんな御用メディアの報道を連日、朗読するだけで番組を作った。独自取材を行った番組などなかった。
特に失笑に絶えなかったのがある著名な芸能レポーターの発言。情報番組に出演して、「最近はSNSを使うことでファンが結束。その声が届いた」などとノンキな発言をしていたが、実際にネット上に溢れているのは、一部事務所幹部への批判であったはずだ。
大手マスコミと一般視聴者やファンの間には修復不可能なほどの大きな溝がうまれている。それを改めて確認させられたのも今回のSMAP解散・分裂騒動であった。【SMAPの行方(4)へ続く】