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キャバ嬢が生まれる瞬間(11)〜買い物依存症から抜け出せない女〜

 柳下泉(仮名・24歳)

 買い物こそが私にとって最高の快感! どんなイライラだって、買い物によって得られる高揚感があれば吹き飛ばすことができる。だから私は買わずにはいられない。

 どうして私はこんなにも我慢というものができなくなってしまったんだろう。特に家庭に問題があったわけじゃないし、学生時代も普通の学校と成績で、大学を出たら一般の企業に就職。

 今まで特にこれといった不幸に出会ったことはないんだよね。それでも日常生活で何か嫌なことがあると、いつからか買い物に向かうようになってた。単純に何かを買うとスカっとするんだよね。それはブランドもののバッグや服、化粧品だけじゃなく、コンビニも帰り道に何件か寄っては食べきれないお菓子や飲み物、雑誌を買って散在する。借金をするところまではいかないんだけど、給料日前には財布に50円しかないなんて珍しいことじゃなかった。

 後先考えずに物を買ってしまうのを、やめようと思ったことは何度もあるけど、絶対無理だし。でも心配なのは、このままエスカレートしたらカードとかで借金地獄になるんじゃないかってこと。だから私はお金のためにキャバクラで働くことにした。

 男のご機嫌を伺って仕事をしなければならないということに、抵抗があったのだけど、やっぱり人間、欲求には勝てない。最初、あんなに嫌だった接客も、慣れてしまえばどうってことなかった。たまに暴言を吐いてくる酔っ払いがきたりするけれど、こっちは体で奉仕するわけじゃないし、話を聞いてあげればお金がもらえてまた買い物ができるのだから、こんなに良い仕事はない。仕事中もニコニコとお客さんの顔を見ながら、頭ではずっと何を買おうかって考えているんだよね。

 キャバ嬢ならお客さんからプレゼントされるでしょ? って思う人がいるかもしれない。でもそれだけじゃ満足できない。貰えるのはもちろんうれしいけど、買い物の魅力はストレス発散だから自分で買わなければ意味がないよ。私は使うもの、使わないもの関係なく、とにかく目についたものを自分で買いまくりたい。

 最近は昼のOLを辞めて、明るい時間から昼キャバで働いちゃおうかなって考え中。それで夜も働いて稼ぎを増やし、今よりさらに買い物した方が私は幸せになれる気がするなぁ。

(取材/構成・篠田エレナ)

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