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エプソムC(GIII、東京芝1800メートル、14日) 初重賞制覇へ一点の曇りなし ヒカルオオゾラが豪快デモ

 ついに手が届くか。春の東京開催のラストを飾る「第26回エプソムC」(GIII、芝1800メートル、14日)の追い切りが10日、東西のトレセンで行われ、ヒカルオオゾラが絶好の仕上がりをアピールした。2番人気に支持された前走のGII・マイラーズCは力負けしたが、昨年のこのレースで2着しているようにGIIIならチャンス十分。重賞級といわれ続けた素質がいよいよ萌芽のときを迎えた。

 もう機は熟した。重賞級と期待され続けた素質がいよいよ花開くか。ヒカルオオゾラが初重賞制覇のチャンスを迎えた。
 「乗り味が良くて、背中の感触が素晴らしい。潜在能力から考えたら、いつ重賞を勝ってもおかしくない」と吉村助手は闘志を燃やしている。
 5歳の春でキャリアがわずか10戦という事実が物語る通り、若いころは体質が弱く、使い込めない弱みを抱えていた。しかし、それでいて5勝、2着2回と連対率は7割を誇る。今年になって体質強化が著しく、大人の力強さを得た今なら確かに夢は手の届くところにある。

 しかも、このレースは昨年2着している。「途中から押し出されてハナに立たされた。普通なら大負けしても不思議ない展開だったのに、よく辛抱してくれた」。コース、距離は絶好といっていい。
 前走のマイラーズCこそ、「さすがに相手が強かった」と安田記念を目指す面々を前に6着と崩れたが、その後はいつも通りグリーンウッドでリフレッシュ。「栗東に戻ってから追い切りは3本と、これもいつものパターン。いい状態で送り出せる」。4日の1週前は栗東DWで6F81秒9、ラスト1F11秒8と鋭い動きを披露した。叩き3走目、きっちり馬体は仕上がった。
 前々走の武庫川Sではスズカコーズウェイに2馬身1/2差と楽勝した。そのコーズウェイが後に京王杯SCを勝っていることからも、「GIIIなら十分勝てる力を持っている。何とか重賞を取らせてやりたい」という言葉には説得力がある。
 同じ厩舎の同期、ドリームジャーニーにも勝るとも劣らないと期待された逸材。秋には肩を並べるためにも、ここは負けられない。

 【最終追いVTR】武豊騎手を背に、栗東DWで6F75秒7→61秒5→48秒9→36秒6→11秒6(一杯)。馬場コンディションのいい開門直後に追われたとはいえ、この時計は並の馬では出ない。追い出してからは全身を使ったダイナミックな走りで豪快にゴール板を駆け抜けた。デキは文句なしだ。

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