こう語るのは、評論家の宮崎正弘氏。
中国が日本近海でなりふり構わないサンゴの密漁に走っている。宮古島海上保安署は10月17日、宮古島沖の排他的経済水域内で、サンゴを密漁していた中国漁船を拿捕し、船長を漁業主権法違反の疑いで現行犯逮捕した。
「ヤリ口はまるで海賊。17日の午前7時41分頃、宮古島から東に約72キロの水域で許可を得ずにサンゴ漁をしていた。約3時間にわたり逃走した漁船に積まれた網の中には、宝飾品に使われ中国の富裕層に人気がある宝石サンゴが入っていました」(社会部記者)
日本近海へやって来る理由も、勝手そのもの。
「宝石サンゴの中でもアカサンゴは特に、中国で魔よけとして珍重され、官僚への賄賂としても需要が高まっている。もともとサンゴは中国近海に多くあったのですが、乱獲によって枯渇してしまった。そのため1500キロ以上離れた小笠原まで来ているということです」(外信部記者)
このまま放置すれば、同じように中国人によって捕り尽くされてしまう。
「日本の海保のように追い回して海域外へ追い出すような生ぬるいことをやっていては、彼らはいつまでも来ますよ。海保は毅然たる態度で臨み、威嚇射撃くらいしないとダメ。日本政府は海保の予算を2倍にして、我が国の貴重な資源を守るべきです。また、押収したサンゴ類を証拠として中国政府に突き付け、断固抗議しなければならない」(前出・宮崎氏)
父島などでは中国人漁民が上陸するのではと警戒し、地元警察が巡回を強化しているという。事故が起きてからでは遅い。