前走・マーメイドSでは直線で伸びを欠き、見せ場のないまま16着と惨敗。「前走の敗因がサッパリわからない。有力どころも伸びを欠いていたので、馬場が影響したのかも」と宮調教師も首をひねる内容だった。
巻き返しを期し、陣営はいったん放牧に出すことを決意。その効果は絶大で、「1回崩れるとなかなか(状態が)戻らない馬だけど、今回は1度走っただけですぐに放牧に出したから、心身ともに良くなった。順調に乗り込んできたので、仕上がりも申し分ない」という。
今年に入ってからもGIII・京都牝馬Sで0秒2差2着しているように、5歳になっても衰えは感じられない。「ケイコで走っても競馬にいってサッパリのときもあるし、気性的にアテにしづらい面があるのは確か。ただ、能力はこのメンバーなら上位。デキもいいから、何とか巻き返してほしい」。指揮官が復活に懸ける思いは熱い。
1800メートルは鳴尾記念、中山牝馬SのGIIIで2着しているのをはじめ、2勝を挙げる適距離。実力馬が秋に向けて華麗に舞う。
【最終追いVTR】札幌のダートで併せ馬で追われ、5F66秒9、上がり3F38秒9→12秒5(馬なり)をマーク。前半はやや引っ掛かり気味だったため、最後は併走馬に半馬身遅れたが、もともとケイコ駆けしないタイプ。気合い乗り、馬体とも上々で、力を出せる状態にある。